上通

上通（かみとおり）について

上通は、熊本県熊本市中央区に位置する賑やかな通りで、その中心には通町筋の市電停留所があります。この通りは、北方向へ伸びるアーケードと並木坂から成り立っています。広範囲には繁華街としての高い認知があり、地域全体を指して「上通」と呼ぶこともあります。町名は「上通町」で、商店街の名称も「上通」ですが、一般的には「上通り」として知られています。

周辺の通りには、桜井通りやオークス通り、上乃裏通りなどがあり、それぞれに特徴があります。南側には下通があり、こちらには市役所やデパート、オフィス街が近いため、多くの人々が行き交います。一方で上通の裏手には民家が混在していることが特長です。このエリアはファッションストリートともされており、若者で賑わっています。近隣には熊本信愛女学院や熊本市立必由館高等学校などがあり、夕方には多くの高校生が道草をしている光景が見受けられます。

上通のアーケードは、約400mの長さを持ち、広さは約11mです。両側には飲食店や衣料品店、書店などの専門店が並んでいます。大型商業施設は少ないものの、入り口近くには鶴屋百貨店の一部や熊本市現代美術館が所在しています。このアーケードは、歩行者専用の南側と車道がある北側で構成されており、現在のアーケードはパリのオルセー美術館を模して建設された3代目となります。初代は1960年代にできた熊本県初のアーケードでした。

次に、アーケード街の北側に広がる並木坂についてですが、これは「上通並木坂」として公募によって名付けられた通りで、通行車両の一方通行の道路が特徴です。この地域では坪井恵比須神社に関連する祭礼の際に歩行者天国となることがあります。ここは江戸時代から商業地域として栄えており、1970年代以降はアーケードが設けられています。1990年末には街路樹や舗装が整備され、現在の名称が採用されました。

さらに他の通りにも目を向けると、上乃裏通りはすでに活気ある商店街として成長を遂げています。ファッションストリートが注目を集めるようになってからは、若い経営者が安い地代を求めて出店するようになりました。歴史を辿ると、江戸時代には上林町は竹が多く生い茂る村であったことがわかります。また、オークス通りもこのエリアに位置し、かつての熊本県立第一高等女学校の跡地には楠の大木が今も残っています。

なお、この地域はアクセスが良好で、熊本市電や路線バスも多数走っています。通町筋のバス停や藤崎宮前の周辺にもバス停があり、さまざまな路線が利用可能です。上通は、単に商業施設が存在するだけでなく、若者文化や歴史的背景を持つ活気あるエリアとして訪れる価値があります。

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