上野俊哉 (映画監督)

上野俊哉：ピンク映画界の異才

上野俊哉（うえの としや、1963年10月2日 - 2013年4月15日）は、日本の映画監督、俳優、脚本家、プロデューサーとして活躍しました。長野県出身で、横浜放送映画専門学院（現：日本映画大学）を卒業。

ピンク七福神の一人として

上野俊哉は、女池充、田尻裕司、今岡信治、鎌田義孝、榎本敏郎、坂本礼らと共に、「ピンク七福神」の一人としてその名を知られています。これは、1990年代のピンク映画界を代表するクリエイター集団であり、それぞれが独自のスタイルと才能で、ジャンルを盛り上げました。

ピンク映画監督としての歩み

上野の映画監督としてのキャリアは、ピンク四天王の一人であるサトウトシキとの出会いから始まりました。学院在学中の1984年より、ピンク映画の助監督として経験を積みます。そして1990年、『最新ソープテクニック』で初監督。

1994年には、『連続ONANIE 乱れっぱなし』（原題：『竜神と朱蓮華』）でピンク大賞の作品賞を受賞しました。この作品は、上野に監督賞ももたらし、彼はピンク七福神の先陣を切る存在となりました。2003年には、『猥褻ネット集団 いかせて!!』で再びピンク大賞作品賞を受賞し、ピンキーリボン賞2003・ゴールドぴんく賞も獲得するなど、高い評価を受けました。

2004年9月には、アテネフランセ文化センターで6作品の回顧展が開催され、その業績が称えられました。

晩年

近年は映画業界から離れ、病気療養に専念していましたが、2013年4月15日に逝去しました。

主な作品

映画

最新ソープテクニック（1990年） - 脚本も担当
ザッツ変態テインメント 異常SEX大全集 第2話「1991.4.8 彼女は半年ぶりに、彼に会った」（1991年） - 脚本も担当
実録異常性犯罪 甘い罠（1992年） - 脚本も担当
連続ONANIE 乱れっぱなし（1994年）
本番!! ドすけべ夫婦（1995年）
わいせつ覗き 見せたがる女（1996年） - 鈴木俊久名義
赤い欲情 はめ上手（1997年）
白衣と人妻 したがる兄嫁（1998年）
したがる兄嫁2 淫らな戯れ（1999年）
どすけべ姉ちゃん 下半身兄弟（2000年）
新・したがる兄嫁 ふしだらな関係（2001年）
猥褻ネット集団 いかせて!!（2003年）

Vシネマ

団鬼六 肉体の賭け（1995年）
団鬼六 人妻蟻地獄（1995年）
誘い妻 仕組まれた密戯（1998年）
四畳半 昼下がりの悶え 嫁エピソード1（2001年）
濡れた赤い花弁 堕ちた妻たち（2002年）

関連人物

ピンク四天王

参考文献

Sharp, Jasper (2008). Behind the Pink Curtain: The Complete History of Japanese Sex Cinema. Guildford: FAB Press.
『ぴんくりんく』2013年6月号 「上野俊哉監督の死を悼む」
『日本映画人名事典 監督編』「上野俊哉」の項目、キネマ旬報社、1997年

外部リンク

上野俊哉 - allcinema
上野俊哉 - KINENOTE
上野俊哉 - 日本映画データベース
* Toshiya Ueno - IMDb（英語）

上野俊哉は、その短い生涯の中で、数多くの作品を通じてピンク映画界に大きな足跡を残しました。彼の作品は、今もなお多くのファンに愛され続けています。

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