下府駅

下府駅について

下府駅（しもこうえき）は、島根県浜田市下府町にあるJR西日本の山陰本線の駅です。この駅は1921年に開設され、長い歴史を有しています。開業当初は鉄道省が運営しており、客貨両方の取扱いを開始しましたが、1974年には貨物の取扱を廃止。その後、業務委託駅化や無人駅化を経て、今日に至ります。

歴史の流れ

下府駅の歴史は、1921年9月1日に始まります。この際、山陰本線が都野津から浜田へと延伸されたことで駅が開設されました。設立当初よりちょうど53年間は、駅員が勤務する有人駅として機能していましたが、いくつかの変遷を経て、1985年に最初の無人駅になりました。その後、1987年には国鉄の分割民営化によりJR西日本の管理下に置かれました。

1990年には再度無人駅となり、駅務の効率化が進む中、1997年に地元のコミュニティセンター「会館こくふの里」として、駅事務室が新たに改装・オープンしました。2021年1月には待合室が解体され、近年の駅の姿は見た目にも変わってきています。

未成線として計画された今福線も、当駅が終点となる予定でしたが、実現には至りませんでした。

駅の構造

下府駅は、地上に相対式ホームが2面2線、さらに保線用の側線1本を有する構造です。上りホームには木造の駅舎があり、下りホームへのアクセスは地下道を通る形になっています。現在は浜田鉄道部が管理する無人駅で、過去には駅員が配置されていましたが、現在は乗車駅証明書発行機を使用して乗客が自分で証明書を取得しています。また、各ホームにあった待合室も撤去されています。

利用状況

2022年度のデータによると、下府駅の1日平均乗車人員は62人でした。これは、2004年度の100人や1994年度の188人、1984年度の238人と比較して、非常に少数の利用者数となっています。このような減少は、他の交通手段の普及や地域の人口減少などが影響していると考えられます。利用状況は年々減少傾向にあり、駅の存続が懸念される状況です。

周辺環境

下府駅の近くには、浜田市立浜田東中学校や伊甘神社、国道9号、島根県道207号下府停車場線が存在し、地域の重要な交通拠点となっています。また、下府川や関連する土穴橋も近隣にあり、自然環境も魅力の一つです。さらに、隣接する久代駅と浜田駅との連携もあり、地域の交通の便を支えています。

おわりに

下府駅は、長い歴史を持つ無人駅として地域に根付いているものの、利用者数が減少し続けています。これからの地域振興と駅の役割がどれほど展望されるかが課題です。地域の人々にとってはなくてはならない存在であり続けることを願います。

もう一度検索