下村健

下村健

下村健（しもむら たけし、1930年8月20日 - 2006年4月29日）は、日本の厚生官僚であり、社会保険庁長官を歴任した人物です。「シモケン」の愛称で親しまれていました。

来歴

1930年、広島県に生まれ、第一高等学校を経て1956年に東京大学文学部を卒業後、厚生省に入省しました。同期には、後に環境事務次官となる森幸男がいました。下村は主に医療保険の分野でキャリアを積み、大臣官房総務課長、官房審議官、保険局長などの要職を歴任し、1988年6月から1989年6月にかけて社会保険庁長官を務めました。退官後は、船員保険会会長を経て、1994年からは健康保険組合連合会副会長を務めました。

日歯連事件とその後

2004年4月14日、下村は日歯連事件に関与したとして、中央社会保険医療協議会の支払い側委員の立場を利用し、かかりつけ初診料算定基準緩和の謝礼として200万円を日本歯科医師会から受け取った収賄容疑で逮捕されました。これを受けて同月20日には健康保険組合連合会副会長を解任され、同年5月4日に起訴されました。さらに同月10日には、最初の案件の謝礼と次回の基準改定要望のために400万円を受け取ったとして再逮捕され、同月31日に再び起訴されました。同年8月27日の初公判で、下村は起訴事実を認め、同年12月2日に懲役2年6月執行猶予5年、追徴金約629万円の有罪判決を受けました。

2002年秋には、長年の功績が認められ勲二等瑞宝章を受章しましたが、2005年6月24日にこの勲章を返上しました。

2006年4月29日、75歳で生涯を閉じました。

年譜

1956年 - 東京大学文学部卒業後、厚生省に入省
1973年7月27日 - 保険局国民健康保険課長
1975年7月8日 - 保険局保険課長
1979年7月6日 - 大臣官房総務課長
1981年8月26日 - 大臣官房審議官（医療保険担当）
1984年8月28日 - 大臣官房長
1986年6月13日 - 保険局長
1988年6月7日 - 社会保険庁長官
1989年6月27日 - 退官
2006年4月29日 - 死去

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