下條正巳

下絛 正巳 (しもじょう まさみ)

概要

下絛 正巳（1915年8月26日 - 2004年7月25日）は、日本の著名な俳優で、特に1960年代から1990年代にかけて多くの映画やテレビドラマで活躍しました。本名の表記は「下絛 正巳」であり、多くの作品において彼は名脇役として知られています。彼の代表的な役柄は『男はつらいよ』シリーズに登場する3代目おいちゃん（車竜造）です。

生涯

下絛正巳は韓国の釜山に生まれ、両親は長崎県壱岐の出身でした。釜山第一商業学校を卒業するまでの20年間を故郷で育ち、その後、彼の夢であった映画監督になるために上京しました。1936年に新興の劇団・新協劇団に入団し、初舞台の『天祐丸』から彼の俳優人生が始まりました。

戦後、彼は第2次新協劇団の設立にも関わり、1951年には劇団民藝に参加。その後、数多くの舞台でのパフォーマンスを通じて名声を確立しました。しかし、1971年に劇団内部でのトラブルをきっかけに、佐野浅夫や鈴木瑞穂などの仲間と共に退団し、フリーの俳優としても活動を開始しました。

彼の俳優活動は映画にも広がり、特に松竹映画においては数多くの作品に出演しました。主演作の中でも、特に『男はつらいよ』シリーズでの活躍は記憶に新しいもので、シリーズ中での彼のキャラクターは観客からの愛着を一身に受ける存在となりました。初代と二代目のキャラクターと比較して、彼の演じたおいちゃんはよりシリアスな面を持ち、寅次郎との親子のような関係が描かれました。

晩年には北野武監督の作品にも登場し、彼の演技は多くの世代に影響を与えました。2004年7月25日、彼は膵臓癌により都内の自宅で亡くなりました。享年88歳でした。彼の最後の出演作品は1999年に放送されたテレビドラマ『旅立つ人と』で、これが遺作となりました。

私生活

下絛正巳は、元女優の田上嘉子と結婚し、長男には俳優の下條アトムがいます。彼の家族もまた日本のエンターテイメント界で活躍しており、彼の影響を受け継いでいます。

出演作品

彼のキャリアには、映画・テレビドラマの両方が含まれています。ここでいくつかの代表的な作品を挙げます。

映画

• - 男はつらいよシリーズ - 車竜造役
• - 銀心中（1956年） - 町内会長
• - 白い巨塔（1966年） - 今津教授
• - 「黒い落葉」より 青春を吹き鳴らせ（1959年） - 編集長山内

テレビドラマ

• - 太陽にほえろ! - 曽田
• - 水戸黄門 - 池田屋庄兵衛
• - 不毛地帯 - 香川大佐
• - 連続テレビ小説 本日も晴天なり - 政久
• - 世にも奇妙な物語 - 人面草

最後に

下絛正巳の俳優人生は、彼の演技力と独特のキャラクター造形によって色付けされました。彼が残した作品は、今後も多くの人々に親しまれ続けることでしょう。」

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