下立駅

下立駅について

下立駅（おりたてえき）は、富山県黒部市宇奈月町の下立に位置する、富山地方鉄道本線の駅です。駅の番号はT37で、無人駅として運営されています。

歴史

この駅は、1922年11月5日に開業され、初めは黒部鉄道によって三日市駅（現在のあいの風とやま鉄道黒部駅）との10.1kmの区間が開通しました。その後、1923年11月21日には下立駅から桃原駅（現在の宇奈月温泉駅）との7.1kmの路線が開通し、三日市駅から桃原駅へ至る全長17.2kmが一気に整備されました。

1943年1月1日、富山県内の全ての鉄道会社が統合され、同年11月11日には旧黒部鉄道の昇圧工事が完了し、富山電気鉄道との直通運転が始まりました。1944年5月18日には一時休止を余儀なくされましたが、1951年8月30日に営業が再開され、今日まで続いています。

駅の構造

下立駅は単式ホーム1面1線を有している地上駅です。無人駅のため、利用者は自動券売機や乗車券なしでの利用が求められます。

利用状況

「統計黒部」によると、2019年度の一日平均乗降人員は89人で、2003年度以降の乗降人員は逐年記録されています。地元住民や観光客に利用され続けているのが特徴です。

駅周辺の施設

駅周辺は、黒部市立宇奈月中学校や図書館、道の駅うなづき（宇奈月麦酒館）などが近隣に存在し、地域の生活拠点となっています。

伝統行事

下立地区では、長年にわたり伝統的な「えびす講」が行われています。この行事は毎年11月20日の夕方に実施され、えびす様を迎えるために家々から提灯が掲げられる光景が見られます。

えびす様が電車に乗って帰るという設定で、人々が駅に集まることから、地域の文化を感じる貴重な機会となっています。

また、駅のホームは過去の歴史的なレンガ部分が残っており、黒部鉄道当時の名残を感じさせる一角となっています。

階段部分は後に拡幅され、さらにはホームが延長される工事も行われており、進化を続ける駅でもあります。

近隣の駅

下立駅の隣には下立口駅（T36）や愛本駅（T38）があり、富山地方鉄道の本線を通じてつながっています。通過する列車には急行や特急も含まれており、便利な交通路として利用されています。

結論

下立駅は、鉄道の歴史と地域文化が融合した場所であり、周辺の環境や住民の暖かさを感じることができる貴重なスポットです。

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