不協和音ラプソディ

不協和音ラプソディ

『不協和音ラプソディ』は、漫画家わかつきめぐみによって描かれた学園コメディー作品です。1982年7月号から1984年3月号にかけて『LaLa』（白泉社）で連載され、1984年には花とゆめコミックスとして単行本が刊行されました。

概要

作者初の単行本となった本作は、わかつきめぐみ自身の中高校生時代の体験が色濃く反映されています。作中に登場する人物の名前は同級生の名字から取られていたり、中学校の校舎の描写など、作者の身近な生活がモチーフとして使用されています。作者によれば、当初は読み切り作品として制作されたものが、連載へと発展したとのことです。

あらすじ

物語は、音痴が悩みの種である中学3年生の谷口康生が、合唱コンクールに向けて、クラスメイトの田村学に無理やり特訓を受けるところから始まります。反発しながらも練習に励む谷口と、彼をからかいながらもどこか憎めない田村。そんな二人の腐れ縁は、中学校の文化祭を経て、高校へと進学してからも続きます。高校では、演劇部の部長である沢渡一子が現れ、谷口と田村を演劇部に勧誘しようと巻き込み、周囲を巻き込んだドタバタ劇が繰り広げられていく様子が描かれています。

主な登場人物

谷口康生（たにぐち やすお）：
要領が悪く、何かと田村学に振り回されることの多い男子生徒。しかし、時には田村の隙を突いてやり返すなど、憎めない一面も持っています。高校進学後は、文化祭での女装がきっかけで、演劇部の沢渡先輩に目をつけられ、勧誘を受けることになります。

田村学（たむら まなぶ）：
谷口康生をからかうのが趣味の同級生。しかし、お調子者で脇が甘く、谷口にやり込められたり、女装する羽目になるなど、自身も災難に見舞われることが多いです。高校では谷口と共に演劇部の沢渡に追われる日々を送ります。

* 沢渡一子（さわたり いちこ）：
高校の演劇部部長。部員不足に悩んでおり、演劇部を盛り上げるため、新入生の谷口と田村を入部させようと画策します。そのためには手段を選ばないため、周囲を巻き込む騒動を巻き起こします。

各話タイトル

1. 第1話 不協和音ラプソディ(1982年7月)
2. 第2話 トラジディ前線(1982年12月)
3. 第3話 前哨戦スクランブル(1983年3月)
4. 第4話 5月病異聞(1983年5月)
5. 第5話 新・古文の傾向と対策(1983年9月)
6. 第6話 文化祭戦争(1983年11月)
7. 第7話 天気晴朗なれど波高し(1984年3月)

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