与那国中継局

与那国中継局の概要

与那国中継局は、沖縄県八重山郡与那国町、つまり与那国島に設置されているラジオ・テレビの中継局です。この中継局は、全国の中継局の中でも最も西に位置しており、地域の重要なメディアとして機能しています。

放送区域

この中継局が適用されている放送区域は、沖縄県八重山郡与那国町のごく一部、具体的には318世帯に限られています。与那国島の西部分が中心となっており、ラジオ放送についてはこの中継局が唯一のものであり、与那国島全域をカバーしています。

放送波の送受信

テレビとラジオの放送波は、主に祖納中継局から受信されており、さらにテレビ放送は内道中継局へと送信されています。このように、他の中継局と連携することで、与那国地域における情報提供が行われています。

歴史

与那国中継局の歴史は1967年12月22日に遡ります。この日、沖縄放送協会（現・NHK沖縄放送局）が、沖縄本島に先駆けて宮古・八重山地区でテレビ放送を開始しました。最初は八重山テレビジョン放送局（KSGA-TV）の中継局として開局し、チャンネルはUS12ch、映像出力は10Wでした。

1972年5月15日に沖縄が本土復帰を果たすと、名称はNHK沖縄放送局に変更され、八重山テレビジョン放送局はNHK宮古総合テレビジョン（JOVQ-TV）の中継局に変わりました。以降、沖縄本島との間でIT技術が進展し、1976年には海底ケーブルが開通し、全国と同時に放送が行われるようになったのです。

さらに1993年12月16日、沖縄県内民放テレビ局の琉球放送（RBC）と沖縄テレビ（OTV）が開局し、与那国中継局も新たに設立されました。その後、放送技術の向上により、1998年にはNHKテレビ放送波がUHFに移行しました。

施設と送信設備

与那国中継局は標高195mの久部良岳山頂に位置し、テレビ及びFMラジオの中継局として機能しています。特にNHKのFMラジオ放送については、外国との混信を避けるためにFM波での放送が行われています。

この放送局では、ほとんどのラジオ局が本来はAM局であるにも関わらず、技術的な理由からFM方式での運用が採用されています。これは特に、国際的な混信を回避するための措置です。

与那国中継局は、他の中継局との連携を通じて、地域住民に対して高品質な放送を提供するという役割を果たしています。今後も、時代の変化に合わせて技術の進化とともに、地域社会に不可欠なメディアとして支持され続けるでしょう。

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