与野大宮道路

与野大宮道路：さいたま市の国道17号拡幅事業

与野大宮道路は、埼玉県さいたま市中央区の下落合交差点から同市大宮区の桜木町交差点に至る、国道17号の現道です。この道路は、さいたま市における主要な幹線道路でありながら、長年にわたり慢性的な交通渋滞に悩まされてきました。そこで、さいたま新都心の整備に合わせて、周辺の交通状況を改善するため、与野駅から大宮駅までの区間で4車線への拡幅工事が計画されました。

拡幅工事の目的と概要

この拡幅工事の主な目的は、交通渋滞の緩和と、歩行者や周辺環境の改善です。具体的な取り組みとしては、以下の点が挙げられます。

車線拡幅: 片側1車線だった区間を4車線に拡幅し、交通容量を増大させます。
電線共同溝の設置: 電線を地中化し、電柱を撤去することで、景観を向上させるとともに、災害時のリスクを軽減します。
歩道環境の改善: 緑地帯を設けるなど、歩行者にとって快適な空間を創出します。
北与野デッキの建設: 国道整備の関連事業として、歩行者の利便性向上を図ります。

現在の状況と課題

現在、先行して着工された1200mの区間、具体的には埼玉県道56号さいたまふじみ野所沢線との重複区間である上落合一丁目交差点から上落合交差点までが、暫定的に3車線（ほとんどの区間は4車線分の整備が完了）で開通しています。しかし、用地取得に時間がかかったため、当初計画していた平均幅員25mよりも75cm狭い24.25mで整備された箇所があります。このため、4車線分の幅を確保するには不十分な部分が生じ、上り車線の交通を優先し、一部区間では上り2車線、下り1車線という形態での整備となっています。

また、北与野駅の信号（新幹線・埼京線高架下にある横断歩道）から八幡通り交差点までの区間は、工事が中断している状況です。この区間の完成後には、赤山通り以北の区間で4車線が開放される予定です。

さらに、赤山通り交差点から赤山東線交点までの300mの区間は、さいたま市の都市計画で現状維持とされているため、用地取得が行われていません。この区間では、現在の道幅で共同溝の設置が進められており、全線の完成時期は未定となっています。

歴史

与野大宮道路の拡幅に関する都市計画決定は1989年（平成元年）12月に行われました。その後、1994年（平成6年）には、さいたま新都心周辺の1.2km区間が事業化され、1998年（平成10年）に工事が着工されました。以降、完成した部分から順次供用が開始されています。

地理

与野大宮道路は、以下の鉄道や高速道路と交差しています。

東日本旅客鉄道（JR東日本）埼京線・東北新幹線
首都高速埼玉新都心線（地下で交差）

沿線施設

与野大宮道路沿いには、様々な施設があります。

トヨタカローラ埼玉 与野店
日産プリンス 与野店
埼玉トヨペット 与野支店
北与野駅
アルーサショッピングモール
ホンダカーズ埼玉新都心店
大塚商会 大宮ビル
島忠ホームズさいたま中央店
埼玉スバル 与野店
四谷学院 大宮校
* 大宮国際動物専門学校

今後の展望

与野大宮道路の全線完成により、さいたま市内の交通状況が大きく改善されることが期待されます。未完成区間の早期完成が望まれます。

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