世宗大王像 (光化門広場)

世宗大王像

世宗大王像は、韓国のソウル特別市にある光化門広場に2009年に設置された、李氏朝鮮の第4代王、世宗を描いた銅像です。この像は、韓国の国民的な感情を象徴し、特にハングルを広めた王として知られています。製作したのは弘益大学校の金ヨンウォン教授で、高さは6.2メートル、幅は4.3メートル、重さは20トンを超えます。また、像の周辺には日時計や測雨器といった工夫が施されており、背後には『世宗物語』という博物館の入口があります。

沿革

世宗大王像設立のアイデアは1994年から存在していました。当時の世宗路には、1968年に設置された李舜臣の忠武公像があり、韓国政府はこの場所に世宗像を設ける計画を持っていましたが、ソウル市の反対により実現しませんでした。

2006年、ソウル市長の呉世勲は光化門復元計画を発表しました。これに伴い、世宗路と太平路を統合して『世宗大路』にし、光化門広場を公園化することが決まりました。呉市長は、忠武公像を残しつつ世宗大王像を新設することで、韓国史の重要な瞬間を刻むことを意図しました。

2009年2月、世宗大王像は坐像として制作されることになりました。当時、世宗の肖像画が現存していないため、さまざまな歴史的人物の顔を参考に作成されました。

同年10月9日、世宗大王像の除幕式が行われ、この日はハングルの日としても知られる重要な日です。李明博大統領や呉世勲市長などが出席し、除幕を祝いました。

近年の動向

2019年には、光化門広場を拡張するための設計公募展が行われ、『世宗大王像』の移設が提案されましたが、これは多くの批判を受けたため、その決定は遅延しました。

地下博物館『世宗物語』

世宗大王像の地下には『世宗物語』という名前の博物館があり、3200平方メートルの広さを誇ります。この博物館は、ハングルの創製過程や世宗の逸話を展示しています。訪問者は英語、中国語、日本語、スペイン語での説明を通じて、世宗大王の業績に触れることができます。

2010年には、李舜臣の功績に関する展示スペース『忠武公物語』もオープンし、両方の展示室は通路でつながっています。

光化門広場は、歴史的な意義を持ちながら、観光名所としても親しまれ、韓国の文化と歴史を伝える重要な空間となっています。

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