世界か彼女か選べない

世界か彼女か選べない

『世界か彼女か選べない』は、内山敦司による日本の漫画作品で、「別冊少年マガジン」にて2017年5月号から2020年9月号まで連載されました。その後、選択後の物語が「マガジンポケット」で短期連載されました。通称「せかかの」として知られ、「世界終了系彼女降臨！」というキャッチコピーがつけられています。

あらすじ

主人公の中川光輝は、幼なじみの藤咲歩美に告白しようとした矢先、神堂ひかりという謎の美少女に邪魔され、「彼女とは関わらない方がいい」と警告されます。光輝が警告を無視して再び告白を試みると、ひかりは麻酔銃で歩美を昏倒させます。ひかりは、8年前に起きた大災害が歩美の持つ「力」によって引き起こされたと語り、その「力」は歩美の心の傷によって発生し、彼女の感情の動揺が現実世界に影響を与えると言います。さらに、歩美の「力」に引き寄せられた隕石が校庭に落下し、ひかりは光輝に「歩美を諦めて自分と付き合うか、歩美を選び世界を滅ぼすか」という究極の二択を迫ります。光輝は、歩美を監視する勢力の介入を受けながらも、歩美と世界の両方を救う道を探ります。

登場人物

主要人物

中川光輝（なかがわ こうき）
本作の主人公。8年前に両親を亡くした幼なじみの藤咲歩美を気にかけ、好意を抱いています。告白しようとしたところをひかりに妨害され、究極の選択を迫られます。歩美を一番に想う一方で、ひかりの色仕掛けに心が揺れ、その度に歩美の嫉妬を買います。また、天使にも積極的にアプローチされ、周囲の男子生徒から嫉妬されています。私服のセンスは独特です。

藤咲歩美（ふじさき あゆみ）
本作のヒロインで、光輝の幼なじみ。学園のマドンナとして人気ですが、光輝の前では嫉妬深く、気が強い一面を見せます。8年前の事故で両親を亡くしており、「自分は幸せになる資格がない」と心を閉ざしていましたが、光輝には幸せになってほしいと願い、何かと世話を焼きます。事故をきっかけに「力」を宿しており、感情が不安定になると世界に影響を及ぼします。光輝に告白されてからは、特に感情のコントロールが難しくなっています。

神堂ひかり（じんどう ひかり）
もう一人のヒロインで、ナイスバディの美少女。光輝の彼女を自称し、歩美との関係を邪魔します。歩美の感情を安定させ、「力」の暴走を防ぐために、光輝に色仕掛けを仕掛けます。実は、歩美の持つ「力」の本来の持ち主である神であり、8年前に歩美を生き返らせるために力を分け与えました。人間としての感情理解が不足しており、時に空気が読めない行動をとります。体育祭以降は光輝の家に住み着いています。

その他の登場人物

ロミオ
「FU☆」が口癖の銀髪の男。抜群の運動神経を持つが、行動は支離滅裂。かつては伝説の傭兵で、現在はひかりに雇われています。物語が進むにつれ、光輝の友人となります。

あんず
8年前に滅んだ神楽一族の生き残り。鋭い嗅覚を持ち、わがままで外見相応な性格です。歩美と同居し、高校にも転入します。

近衛天使（このえ てんし）
光輝の前に現れた美少女。病気のため長期間入院しており、余命も短いとされています。光輝に癒しを求め、歩美やひかりに次ぐ第三の選択肢としてアプローチします。その正体は組織の一員で、歩美の力を奪うために暗躍します。

茜（あかね）
8年前に滅んだ神楽一族の生き残り。組織に拾われ、天使の付き人として行動。一族を滅ぼした負い目から、天使を慕う。

中川光（なかがわ ひかり）
光輝と歩美の娘で長女。神堂ひかりによく似た容姿をしています。

中川天使（なかがわ てんし）
光輝と歩美の娘で次女。近衛天使によく似た容姿をしています。

竹井美樹（たけい みき）
歩美の同級生で、バレー部所属。ボーイッシュな外見で大雑把な性格です。歩美の監視役として組織から派遣されていますが、友情との間で葛藤します。

国仲愛子（くになか あいこ）
歩美の同級生で、美樹と同様に組織の一員。世界のために歩美から力を奪うことを受け入れています。

豪六（ごうろく）
組織のボス。歩美の力を利用して世界を征服しようと企んでいます。

用語

力（ちから）
藤咲歩美の感情によって引き起こされる災害の元となるエネルギー。元々は神である神堂ひかりのものでしたが、歩美が事故で亡くなった時に擬似魂として分け与えられました。

組織
大昔からひかりの力を狙う集団。

神楽一族（かぐらいちぞく）
代々神を護る一族だったが、8年前に絶滅した民族。あんず、茜はその生き残りです。

書誌情報

内山敦司 『世界か彼女か選べない』 講談社〈講談社コミックス〉、全9巻
[各巻のISBNコードは省略]

脚注

注釈: 特になし
出典: 本文参照
引用話数: 本文参照

外部リンク

マガメガ
* 内山敦司 (@atsuon38) - X（旧Twitter）

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