世界心道教

世界心道教について

世界心道教（せかいしんどうきょう）は、愛知県豊川市に本部を置く宗教法人であり、創始者は会田ヒデです。彼女は1898年に生まれ、1973年に亡くなるまで教団の発展に尽力しました。教団が祀るのは「天地月日御親水火風之大神」です。

歴史の概要

会田ヒデは1923年に天理教に入信し、その後大西愛次郎の影響を受け、ほんみちへと移りました。1938年には天啓者として活動を始め、1944年には「世界心道会」を設立しました。1946年に愛知県豊川市に移転し、1952年に宗教法人としての地位を確立しました。1967年には教祖殿と神殿が完成し、教団の基盤が整いました。

教祖ヒデが1973年に死去した後、彼女の意志に基づき娘の会田和子が第2代教主に就任しました。その後、和子は療養のため入院し、代わりにヒデの孫である会田政美が教主を一時引き継ぎました。1977年、和子が復帰したものの、1981年に亡くなり、その後教主の地位は空席となりました。政美は「教嗣」として指導を続け、2013年に「教主」の称号に改称されました。

教義に関する特徴

世界心道教の教義は、会田ヒデが天理教の教えを独自に解釈したものであり、「従来の信仰では拝むことによって天の加護が得られるが、ヒデに神が天下った後は、心の改良が重要」とされています。信者は「道あけ」によって心を改良することで御利益を得られると信じられています。心の持ち方や行動が、自己の悩みや問題の根本的な解決につながるとされ、この概念は「心のしんせいふっこう」と呼ばれます。

この教義を広めることで、理想的な世界の実現を目指しています。信者は日々の生活や心の在り方を見直し、道をあける努力を重ねることが求められます。

組織構成と活動内容

会田ヒデの後継者である教主は、組織内で最高位として位置づけられます。一方、教嗣は教主のサポート役で、信仰の象徴として崇められています。現在、信徒の数は公称15万人ですが、実際には約10万人と推測されています。愛知県を中心に全国に布教活動を展開し、組織の拡充に努めています。

教団は1981年から教学校制度を導入し、選ばれた信徒が教師としての育成に関与しています。また、清掃活動や奉仕活動「ひのきしん」を通じて、信者の徳を積む機会が設けられています。特に青年会活動は活発で、月に一度の会合や、児童向けの夏季研修なども実施されています。

本部の施設とアクセス

世界心道教の本部は愛知県豊川市にあり、見学の際には事前に受付を行う必要があります。境内には祖霊殿や教祖殿があり、それぞれ祖霊や教祖を祀る重要な場所です。訪問者は通常、限られた区域のみが開放されており、スタッフが案内役となって説明を行います。

本部へのアクセスは、名鉄豊川線の諏訪町駅から徒歩圏内で、近隣にはバス停も設けられています。東京教務庁や東北教務支庁も設立されており、全国的に信徒へのサポートが展開されています。これにより、教団としての活動が一層充実し、信者同士の絆や地域社会への貢献が促進されています。

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