世界歌謡祭

世界歌謡祭について



概要
世界歌謡祭(せかいかようさい、World Popular Song Festival)は、1970年から1989年まで毎年秋に日本武道館で開催された国際的なポピュラーソングのコンテストです。このイベントは、ヤマハ[[音楽振興会]]によって運営され、「東洋のユーロビジョン・ソング・コンテスト」とも称されました。

歴史と変遷
最初は1970年に「東京国際歌謡音楽祭」としてスタートし、翌年から現在の名称に変更されました。日本の歌手、特に弘田三枝子などの著名なアーティストが出場し、国際的な舞台での歌の競争が繰り広げられました。1987年からは、ネッスルとの共催による「BAND EXPLOSION」と同時開催となり、より多くの観客が訪れるようになりました。

1988年の第19回大会は、昭和天皇の健康問題を考慮し、開催が中止されるという異例の事態が発生しました。その後、1989年に第20回記念大会がユニセフとの共催で行われ、歴史的な20年間を締めくくりました。この大会では、歴代のグランプリ受賞者によるチャリティーコンサートも開催されました。

放送と受賞
大会はフジテレビや日本テレビなどで放送され、グランプリ受賞曲は《夜のヒットスタジオ》で披露されました。東京[[音楽祭]]と並ぶ国際的な音楽コンクールとしての地位を確立していきました。大会は通常3日間にわたって行われ、最終日に本選が実施されました。1986年以降は1日開催に縮小されました。

グランプリ受賞者には、金メダルと共に1万ドルの賞金が授与され、その他にも最優秀歌唱賞や金賞など様々な賞が設けられ、参加者全員に対して参加賞が贈られることもありました。

国際的な評価と表彰
1973年にフランス・カンヌで行われたFIDOFの総会において、この祭典が組織や運営の優秀性から表彰され、その後も1977年には「最も優れた世界を代表する音楽祭」として再度受賞しました。このように、世界歌謡祭は国際的に高い評価を受けていました。

名司会と悲劇
大会の司会は第1回から第15回まで坂本九が務め、日本航空ハウス食品工業が主要スポンサーとして名を連ねていました。しかし、1985年日本航空123便墜落事故によって坂本九も犠牲となり、第16回大会では追悼コーナーが設けられるなどして、彼の影響を感じさせました。その後は日本航空もスポンサーとして復帰し、再び大会は盛り上がりを見せました。

まとめと影響
世界歌謡祭は、音楽を通じて国際的な交流を促進し、多くのアーティストにとって夢の舞台となりました。その歴史は、数々の名曲と共に語り継がれ、今なお多くのファンに支持されています。2023年においてもその影響力は色褪せることなく、音楽イベントの一環として人々の心に残り続けています。

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