世界農林業センサス

世界農林業センサスとは

世界農林業センサスは、国際連合食糧[[農業機関]]（FAO）の提唱により、世界各国で実施されている農業・林業に関する調査です。この調査は、各国の農業と林業の現状を把握し、政策立案や研究に役立てることを目的としています。

日本における農林業センサス

日本では、1950年（昭和25年）から10年おきに世界農林業センサスが実施されています。さらに、10年ごとの調査の中間年には、日本独自の農林業センサスも実施されています。この独自の調査は、より詳細なデータを収集し、国内の農業・林業の状況をより正確に把握することを目的としています。

日本の農林業センサスの特徴として、以下のような点が挙げられます。

調査対象: 農林業を営む事業体と地域を対象としています。
調査方法:
事業体については、農林業者が自ら申告する方式が採用されています。
地域については、統計調査員が地域の事情に詳しい人に面接して聞き取り調査を行います。
林業については、一部都道府県が自ら申告する方式も採用されています。
マスコットキャラクター: 「つっちー」というマスコットキャラクターが存在します。

根拠法規

農林業センサスは、統計法に基づいた基幹統計を作成するための統計調査として位置づけられています。具体的な根拠法規としては、以下のものが挙げられます。

統計法
統計法施行令（平成20年政令第334号）
農林業センサス規則（昭和44年農林省令第39号）
平成16年5月20日農林水産省告示第1071号

これらの法令や告示によって、農林業センサスの実施方法や調査項目などが定められています。

調査体系

農林業センサスは、以下の二つの調査から構成されています。

1. 農林業経営体調査: 農林業を営む事業体を対象とした調査です。
2. 農山村地域調査: 農山村地域を対象とした調査です。

なお、農山村地域調査のうち、農業集落調査については、2025年農林業センサスから廃止される予定です。

アメリカ合衆国における農業センサス

アメリカ合衆国では、アメリカ農業センサスという名称で農場を対象とした調査統計が行われています。アメリカの農業センサスの特徴は以下の通りです。

調査対象: 農産物販売額が1,000ドル以上の農場、または販売額が1,000ドル未満でも通常1,000ドル以上の販売が見込まれる農場。
農場の定義: 1992年のセンサスまでは、農地を土壌保全計画や湿地保全計画に当てている農場は除外されていたが、1997年センサスからはこれらの農地も含まれるようになった。
地域区分: 連邦農務省の「農業・資源地帯」を利用し、アラスカ州とハワイ州を除く本土48州を郡単位で9つの地帯に区分している。

アメリカの農業センサスの特徴

アメリカの農業センサスは、農場ごとの経営収支状況を調査・集計している点が大きな特徴です。しかし、農業経営における家族や労働力の構成については、調査が十分ではないとされています。また、農場地帯構成ごとの集計は行われていないため、農地地帯別の各作目部門の状況は全体的・平均的にしか把握できません。

関連情報

農林水産省: 日本の農林業センサスを管轄する省庁です。
統計法: 日本の統計に関する基本的な法律です。

外部リンク

農林業センサス - 農林水産省

世界農林業センサスは、各国の農業と林業の現状を正確に把握し、持続可能な農業・林業の発展に貢献するための重要な情報源となっています。

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