並里成

並里成：沖縄が生んだバスケットボールの申し子

並里成（なみざと なりと、1989年8月7日生まれ）は、沖縄県出身のプロバスケットボール選手です。ポイントガードとして、現在はB1リーグのファイティングイーグルス名古屋で活躍しています。その類まれな才能は、高校時代から注目を集め、スラムダンク奨学金第1期生としてアメリカ留学を経験するなど、輝かしいキャリアを築き上げてきました。

プロ入りまでの道のり

バスケットボール一家に育った並里選手は、実兄である並里祐選手の影響もあり、幼い頃からボールに親しんできました。コザ中学校からバスケットボールの名門である福岡第一高校に進学すると、1年生ながらスターティングメンバーに選出され、その才能を開花させます。ウィンターカップでは、福大大濠高校を破り優勝、ベスト5にも選ばれるなど、全国区の注目を集めました。

福岡第一高校を選んだ理由について、並里選手は「NBAという夢を叶えるため、1年生から試合に出場できる環境と、留学生とのコミュニケーションが取れる福岡第一を選んだ」と語っています。そのプレイスタイルは、月刊バスケットボールで「ファンタジスタ」と評されるほど、観る者を魅了するものでした。

高校卒業後、並里選手は井上雄彦が創設したスラムダンク奨学金の第1期奨学生として、アメリカのプレップスクールであるサウスケントスクールに留学します。チームメイトには、後にNBA選手となるアイザイア・トーマスもいました。大学進学を目指したものの、学業面、特に英語能力が十分ではなかったため、帰国を決意。2009年7月、リンク栃木ブレックスと契約し、プロ選手としてのキャリアをスタートさせました。

プロ選手として

リンク栃木ブレックスでは、JBL 2009-10シーズンにチーム初優勝を経験するものの、出場機会は限られていました。翌シーズンも同様だったため、並里選手はNBA挑戦を決意します。しかし、当時のNBAはロックアウト中で、プレシーズンゲームさえ行われない状況でした。そこで、bjリーグでのプレイを希望するも、トライアウトは既に終了していました。コミッショナーの特例により、琉球ゴールデンキングスに入団。2011-12シーズンには、チームを優勝に導き、自身もベストファイブに選出されるなど、bjリーグでもその実力を証明しました。

その後も、NBA挑戦と並行して琉球ゴールデンキングスで活躍。2014年には再びチームを優勝に導きました。大阪エヴェッサを経て、滋賀レイクスターズに所属した時期もありましたが、再びアメリカに渡り、NBAデベロップメント・リーグのトライアウトを受験するなど、常に高みを目指し続けています。

現在は、B1リーグのファイティングイーグルス名古屋で、持ち前のスピードとテクニックを活かしたプレイでチームを牽引しています。bjリーグとJBL、両方のリーグでの優勝経験を持つ並里選手は、日本のバスケットボール界を代表する選手の一人として、今後の活躍も大いに期待されています。

プレイスタイル

並里選手のプレイスタイルは、スピードとアジリティを活かしたドリブル突破と、正確なパスワークが特徴です。ポイントガードとして、ゲームをコントロールする能力も高く、チームの攻撃を円滑に機能させる役割を担っています。また、勝負強いシュートも持ち合わせており、試合終盤での活躍も目立ちます。そのプレイスタイルは、まさに「ファンタジスタ」と呼ぶにふさわしい、観客を魅了するものです。

人物

並里選手は、バスケットボールに対する情熱と向上心が非常に強い選手として知られています。常に高みを目指し、NBAという夢を追い続ける姿勢は、多くのバスケットボールファンに感動を与えています。また、沖縄県出身であることから、地域貢献活動にも積極的に参加しており、地元の人々からも愛されています。

今後の活躍

B1リーグのファイティングイーグルス名古屋で、更なる活躍が期待される並里選手。その類まれな才能と努力で、チームを勝利に導き、日本のバスケットボール界を盛り上げてくれることでしょう。

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