中国人民革命軍事博物館

中国人民革命軍事博物館

中国人民革命軍事博物館は、北京市海淀区に佇む国立の博物館であり、主に中華人民共和国の軍事史を中心に展示物が揃っています。この博物館は、1958年に起工され、1959年に完成、1960年に一般公開されました。建物の設計は北京市建築設計院が担当し、典型的なスターリン様式を取り入れたシンメトリーのプランが特徴的です。中央には尖塔がそびえており、その基盤には中国人民解放軍の八一軍徽が顕れています。

建物の特徴

この博物館は中華人民共和国建国10周年を記念して建設された十大建築の一つであるため、その外観は非常に印象的です。エントランスホールには毛沢東の白い像が訪れる人を迎え、奥に進むと、ヴォールト屋根が美しい大展示室があります。この展示室には、中国人民解放軍の主要な軍備が年代ごとに展示されており、見学者はその歴史を追体験することができます。

また、展示室の両側には、戦闘機や戦車がセットされた中庭があり、これらはかつて接収されたもので、訪れた人々にその武力の歴史を物語ります。両翼部は各5階建ての構造であり、各階にはテーマに合わせた特別展示室が設けられています。博物館全体の敷地面積は約8万平方メートルで、延床面積は約6万平方メートル、その内の約4万平方メートルが展示スペースとして使用されています。

展示物の内容

多彩な展示物は、中国人民解放軍の歴代の兵器を中心に構成されており、終戦後に接収した日本軍や中国国民党軍の武器、さらには朝鮮戦争時に鹵獲した国連軍の武器も含まれています。展示物には、朱徳や毛沢東が使用した車両、撃墜されたアメリカのU-2偵察機さらに古代の戦争道具や抗日戦争に関連する品々も集められており、バリエーションの豊かさが際立っています。このような展示によって、訪問者は中国の軍事的貢献や歴史を深く理解できるように工夫されています。

この博物館は「中国国家一級博物館」に分類され、その重要性と規模を物語っています。

施設の運営と利用方法

中央軍事委員会政治工作部の直轄機関として運営されており、警備も中国人民解放軍が担っています。屋内外のほとんどの展示物については写真撮影が許可されていますが、フラッシュ撮影は禁止されています。また、2008年からは入場が無料となり、さらに2012年からは全館の改装工事が行われ、全ての展示物は博物館前の広場に移された状態で見学することが可能です。

アクセス情報

アクセスは非常に便利で、北京地下鉄1号線の「軍事博物館」駅で下車することで簡単に訪れることができます。中国人民革命軍事博物館は、その歴史的な価値とともに、訪れる人々に貴重な学びの場を提供しています。

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