海淀区

海淀区（かいでんく）は、中華人民共和国の首都である北京市に位置する市轄区です。区内には数多くの大学が立地しており、学生の居住者が多いことが特徴です。そのため、北京に住む外国人からは「大学区（University District）」と呼ばれることもあります。流動人口を含めると約224万人が居住していますが、古くからの住民の割合は比較的少ない傾向にあります。

区内には、情報技術関連の研究機関が集積する中関村があり、「中国のシリコンバレー」として世界的に知られています。この地域は、政府や企業による研究開発が盛んに行われており、中国の技術革新を牽引する重要な拠点となっています。

地理

海淀区は、北京市街地の北西部に位置しており、東は西城区と朝陽区、南は豊台区、西は石景山区と門頭溝区、北は昌平区とそれぞれ接しています。北京市内の行政区画としては、朝陽区に次いで2番目に大きな面積を有しています。

行政区画

海淀区の行政区画は、複数の街道と鎮で構成されています。詳細な行政区画については、関連資料を参照ください。

歴史

海淀区の歴史は、清朝時代に宛平県の一部であったことに遡ります。1929年（民国18年）に北平市郊区が新設され、その後、1950年に北京市十三区、1952年に海淀区と改称されました。この変遷から、海淀区が近代的な都市計画とともに発展してきたことが伺えます。

対外関係

海淀区は、国際交流にも力を入れています。特に、日本の東京都練馬区とは姉妹都市提携を結んでおり、文化や経済などの分野で交流が行われています。

教育

海淀区は、北京大学、清華大学をはじめとする中国を代表する名門大学が数多く立地する文教地区です。これらの大学は、中国の学術研究を牽引するだけでなく、国際的な研究交流においても重要な役割を果たしています。以下に主な大学を列挙します。

北京大学
中国人民大学
清華大学
北京師範大学
北京航空航天大学
北京理工大学
北京外国語大学
北京郵電大学
北京科技大学
北京交通大学
中国農業大学
北京林業大学
中央民族大学
首都師範大学
中央財経大学
中国鉱業大学
中国地質大学
中国石油大学
北京語言大学
北京電影学院
中国政法大学

名所・旧跡

海淀区には、歴史的な名所や文化的な施設も多く点在しています。中でも、以下の場所は特に有名で、多くの観光客が訪れます。

頤和園：清朝の離宮で、広大な庭園と湖が特徴。
円明園：かつて壮麗な宮殿があったが、現在は遺跡として残る。
香山公園：秋には紅葉が美しいことで知られる。
大慧寺：歴史ある寺院で、仏教美術が豊富。
碧雲寺：清朝の皇帝ゆかりの寺院。

海淀区は、これらの教育機関や名所旧跡が共存することで、学術と文化が融合した独特の雰囲気を醸し出しています。観光地としても人気があり、多くの人々が訪れる場所となっています。

もう一度検索