中国地方整備局

中国地方整備局について

中国地方整備局（Chugoku Regional Development Bureau）は、日本の国土交通省に属する重要な地方支分部局で、中国地方の5つの県、すなわち鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県を管理しています。この機関は、地域のインフラ整備や災害対策、交通政策の実施など、多岐にわたる業務を担っています。

所在地と組織構成

本局は広島県広島市中区上八丁堀に位置しており、その中には建政部や港湾空港部が設置されています。特に港湾空港部については、下関市が九州地方整備局の管轄となるなど、特定地域に対する特殊な取り扱いが存在します。また、一部の道路インフラは新直轄方式で整備され、兵庫県内の鳥取自動車道も監督下にあります。

歴史的沿革

整備局の起源は1889年まで遡り、内務省の出先機関として設立された第五土木監督署が広島に移転し、その後、数度の組織再編を経て、現在の形に至ります。1911年には内務省下関土木出張所が設立され、その後1940年代にかけて業務範囲が拡大しました。

1945年の原爆投下に伴い、同局の職員には多大な影響が及び、多くの職員が命を落としましたが、分散勤務により一部の職員は難を逃れました。このような歴史的困難を乗り越えた後、1948年に内務省の改革が進められ、中国四国地方建設局となり、1958年には現在の名称に変更されました。

2001年の省庁再編では、建設省と運輸省の関連機関が統合され、新たに国土交通省中国地方整備局が設立され、現在まで至ります。特に、2010年に鳥取自動車道の一部が移管されたことからも、整備局の取り組みの進展が伺えます。

廃止された組織

長い歴史の中で、さまざまな出先機関が存在しましたが、一部は2000年代に廃止されました。具体的には、江の川総合開発工事事務所や中国幹線道路調査事務所、国営備北丘陵公園事務所などが存在していましたが、いずれも現在は機能していません。

海面清掃船と港湾業務艇

中国地方整備局は、広島港湾・空港整備事務所を通じて、海面の清掃や港湾業務に必要な船舶を運用しています。具体的には、海面清掃船「おんど2000」や港湾業務艇「りゅうせい」が配備され、それぞれ呉港と広島港を母港としています。これにより、地域の水質改善及び港湾の安全な運営が図られています。

このように、中国地方整備局は歴史的背景を持ちながら、地域の発展や安全を支えるために重要な役割を果たしており、地域のインフラの整備を通じて、人々の生活をより良いものにするために尽力しています。

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