中国株

中国株とは

中国株は、主に上海証券取引所、深圳証券取引所、香港証券取引所に上場する株式を指します。これらの取引所に上場する企業の株式には、単に中国株と呼ばれるものと、シンガポール（S株）や米国（N株）、ロンドン（L株）などの海外証券取引所に上場している中国企業の株も含まれることがあります。ただし、台湾証券取引所に上場する株式は特別扱いされ、しばしば台湾株や韓国株と一括りにされます。

銘柄の区分

中国本土においては、上海と深圳の証券取引所で株式はA株（人民元建て）とB株（外貨建て）に分かれています。中国では資本の自由な移動が認められていないため、A株の取引は大陸外から制限されています。一方、B株もかつては国内からの取引が難しかったのですが、2001年にその制限が緩和されました。2022年9月時点では、香港証券取引所には2578銘柄、A株は合計4328銘柄が上場しており、B株はわずか86銘柄という状況です。

香港取引所に上場する中国企業の株式はH株と呼ばれ、これに対し、香港やタックスヘイブンで登記した中国企業はレッドチップ（政府系企業）やPチップ（民間企業）として分類されます。

歴史的背景

1949年に中華人民共和国が成立した際、上海証券取引所は廃止されましたが、1990年に上海証券取引所と深圳証券取引所が再開され、その後の株式市場の発展に寄与しました。特に、1993年に青島ビールが初めて香港証券取引所に上場するなど、中国株は徐々に世界的にも注目されるようになりました。

2000年代に入ると、中国株という言葉が一般化しましたが、それ以前はアジア株や香港株と呼ばれていました。特に2001年のB株国内開放を受けて急激な市場の注目を集め、その後適格海外機関投資家制度（QFII）がスタートしたことにより、中国株への投資が促進されました。

その後、2005年の人民元切り上げや主要銀行の上場に伴い、A株とH株全般の価格は上昇しましたが、2008年のリーマン・ショックやその後の不況も影響し、株価は変動を繰り返しました。

AH価格差

同じ企業がA株として中国本土に上場し、H株として香港に上場するケースがあり、資本移動の自由がないため、両者の株価は必ずしも一致しません。この価格差はAH価格差と呼ばれ、この差を示す指標としてハンセン・ストック・コネクト中国AHプレミアム指標が存在します。一般的にA株の方が高く評価されることが多いですが、価格差は市場の動向によって変動します。

株価指数

中国株に関連する主要な株価指数には以下があります：

• - CSI300指数（A株）
• - FTSE中国A50指数（A株）
• - 上海総合指数（A・B株）
• - ハンセン中国企業指数（H株、レッドチップ、Pチップ）
• - NASDAQゴールデン・ドラゴン中国指数（N株）

日本での取り扱い

中国株は、日本においても取引が可能ですが、全ての証券会社でできるわけではありません。特に香港証券取引所の銘柄は多くの証券会社が取り扱い、上海および深圳のA株・B株についても取り扱いがあるところがあります。たとえば、楽天証券は香港証券取引所の銘柄や上海のA株を扱っています。さらに、日本が休日の際には香港市場が開いていても、取引ができない場合があります。

まとめ

中国株は資本市場の発展と国際的な関心の高まりに伴い、非常に多様な形で存在しています。今後も中国経済の動向や市場環境の変化に対する注目が集まることでしょう。

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