中国石油化工集団

中国石油化工集団公司 (シノペック)

中国石油化工集団公司（通称：シノペック）は、中華人民共和国の主要な国営石油会社の一つであり、国際的にも重要なプレイヤーです。この会社は、石油工程の多岐にわたる分野で活動しており、特に川下部門（石油精製、石油製品の製造および流通）に強みがあります。

設立と歴史

シノペックは1983年7月20日に設立され、その後国の石油産業において重要な役割を担うようになりました。設立当初は、『中国石油化工総公司』として、石油業界の川下部門を中心に事業を展開しました。これに対し、川上（石油採掘）部門は『中国石油天然気総公司』が担当していました。

2001年には、国際的な競争に備えるため、中国政府は石油産業の大改革を実施しました。その結果、シノペックと中国石油天然気総公司は事業再編を行い、各社の役割分担や地理的分業を進めることになりました。これに伴い、シノペックは正式に『中国石油化工集団公司』として知られるようになり、実質的な持株会社としての役割も果たし始めました。

重要な動き

2000年には、シノペックがグループ内の事業体を再編し、子会社として『中国石油化工股份有限公司』を設立しました。この子会社は、間もなくして香港、上海、ロンドン、ニューヨークといった重要な証券市場で上場を果たし、国際的な企業へと成長しました。その後の2017年、シノペックは全民所有制企業としての地位を保持し続けています。

大規模事故

シノペックはその成長の途中に様々な挑戦も経験しています。特に注目すべきは、2013年11月22日に発生した大規模な爆発事故です。この事故は山東省青島市で起こり、多くの死傷者を出す結果となりました。爆発により、道路が盛り上がり、10台以上の車両が横転するという悲惨な状況を引き起こしました。

グローバル展開

シノペックは国内外での事業拡大にも力を入れています。2009年には、イラクや西アフリカでの石油権益を持つスイスの石油企業アダックス石油を76億ドルで買収しました。2010年にはスペインの資源大手レプソルYPFのブラジル部門の株式40%を71.9億ドルで取得しました。

さらに、2011年にはカナダのアルバータ州とブリティッシュコロンビア州の油田とガス田を持つデイライト・エナジー社を22億カナダドルで買収し、国際的な資源確保を進めてきました。

結論

中国石油化工集団公司（シノペック）は、国内外での石油および天然ガス事業を統括する重要な企業です。事業の多様性と国際的な展開は、同社が持つ強力な競争力を示しています。今後も国内外の需要に応えるため、さらなる成長と開発が期待されます。

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