中外鉱業

中外鉱業株式会社：鉱山からエンターテインメントへ至る変遷

中外鉱業株式会社は、東京都千代田区に本社を置く非鉄金属メーカーです。その歴史は古く、1932年の持越鉱山株式会社設立に遡ります。当初は鉱山経営が中心でしたが、時代の変化とともに事業を多角化させてきました。

鉱山事業からの転換

設立当初は、金や銀などの貴金属を産出する複数の鉱山を保有・運営していました。北海道から静岡県、島根県など、全国各地に広がる鉱山で採掘事業を展開していました。しかし、1987年には鉱山事業から撤退。長きにわたる鉱山経営の経験は、その後の事業展開の礎となりました。かつて所有していた主な鉱山には、上国鉱山、八雲鉱山、明又鉱山、米子鉱山、清越鉱山、持越鉱山、湯ヶ島鉱山、伊豆天城鉱山、大嶽鉱山、都茂鉱山などがあり、これらはマンガン、鉛、亜鉛、銅、硫黄など様々な鉱物を産出していました。

リサイクル事業と多角化

鉱山事業からの撤退後、中外鉱業はスクラップからの貴金属精製事業を主力として事業を再構築しました。環境問題への意識の高まりとともに、リサイクル事業は成長を続け、現在の中外鉱業の基幹事業となっています。さらに、不動産事業や宝飾品の販売にも進出し、事業領域を拡大しました。

アニメ制作への参入

近年では、異色の事業展開としてアニメーション制作への参加も注目を集めています。2013年には、社内発案によるキャラクターグッズ販売を皮切りに、2015年にはコンテンツ部を新設。コミックマーケットへの出展や、TVアニメ『ゲーマーズ！』、『こみっくがーるず』、『くノ一ツバキの胸の内』などの製作委員会に参加するなど、積極的な姿勢を見せています。このアニメ関連事業は、企業イメージの刷新や新たな収益源の確保に貢献していると考えられます。

全国に広がる拠点

中外鉱業は、東京に本社を置くほか、丸の内支店、御徒町支店、御徒町南口支店、名古屋支店、大阪支店、福岡支店など、全国各地に支店を展開しています。また、東京工場を製造拠点として、リサイクル事業を効率的に運営しています。

沿革

• - 1932年：持越鉱山株式会社設立、清越鉱山を買収
• - 1935年：持越鉱業株式会社に商号変更
• - 1936年：他社との合併により中外鉱業株式会社に商号変更
• - 1949年：東京証券取引所に上場
• - 1973年：金属精製事業開始
• - 1979年：都茂鉱業株式会社設立、都茂鉱山を譲渡
• - 1987年：鉱山事業から撤退、不動産業、金めっき加工事業開始
• - 1995年：中外化学株式会社設立
• - 2004年：健康事業に進出
• - 2006年：健康事業から撤退
• - 2008年：中外化学株式会社の全株式を売却
• - 2013年：キャラクターグッズ販売開始
• - 2015年：コンテンツ部新設、コミックマーケット初出展
• - 2017年～：複数のTVアニメの製作委員会に参加

関連企業

株式会社インテックス、株式会社キャリアメイトなど。

提供番組

『日経スペシャル カンブリア宮殿』（テレビ東京系列）など。

中外鉱業株式会社は、長年にわたる鉱山経営の経験と、時代の変化に対応した事業転換によって、現在も発展を続けている企業です。今後の展開にも注目が集まります。

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