中央アフリカ共和国

中央アフリカ共和国

中央アフリカ共和国（ちゅうおうアフリカきょうわこく、フランス語: République centrafricaine、サンゴ語: Ködörösêse tî Bêafrîka）は、アフリカ大陸の中央部に位置する内陸国です。北東はスーダン、東は南スーダン、南はコンゴ民主共和国、南西はコンゴ共和国、西はカメルーン、北はチャドと国境を接しています。首都はバンギであり、この都市は政治や経済の中心地です。

国家と国のシンボル

中央アフリカ共和国の国の標語は「Unité, Dignité, Travail」で、訳すと「統一、尊厳、労働」となります。また、国歌は「La Renaissance」とされ、再生をテーマとしています。

人口と政治状況

この国の人口は約492万人で、独立以来多くのクーデターが発生し、政治は常に不安定です。そのため、経済は低迷し、国際的には後発開発途上国や失敗国家と見なされています。特に2013年以降、武装勢力による争いが続き、治安は大幅に悪化しました。

歴史

中央アフリカ共和国の歴史を振り返ると、19世紀までにアフリカ内陸部は植民地化が進み、1885年にはフランスがこの地域を確保しました。フランスの植民地時代を経て、1960年に独立を果たしましたが、その後も政権交代を繰り返しながら独裁政権が続きました。特にボカサ政権の時代には、皇帝に即位するなど強権を振るいました。以降、クーデターや政権交代が頻発し、最近も内戦状態が続いています。

経済

経済基盤は主に第一次産業に依存しており、農業、林業、鉱業が主な産業です。特にダイヤモンド、金、ウランなどの鉱産資源に頼っていましたが、戦争の影響で経済は大きな打撃を受けています。内戦による通貨不安や政府の機能不全も深刻な問題です。最近ではビットコインを法定通貨に加える動きも見られましたが、実効性は問われています。

社会と文化

国民の大部分はアダマワ・ウバンギ系の民族グループに属し、バイヤ族やバンダ族などが主流です。公用語はフランス語ですが、日常生活ではサンゴ語（フランス語とンバンディ語のクレオール言語）が使われています。人口の約24%が伝統宗教を信仰し、キリスト教やイスラム教の信者もいますが、近年は宗教を背景にした対立が顕在化しました。

教育面においては、フランス式教育制度を採用しているものの、内戦の影響で多くの児童が通学できない状況にあります。義務教育の範囲も広がっていません。

現在の情勢

中央アフリカ共和国は依然として不安定な状況にあり、国内外からの監視の目が必要とされています。国際連合のPKOやフランス軍による治安維持活動が行われていますが、根本的な解決には至っていません。新たな憲法草案の国民投票も行われましたが、依然として国内の混乱を収拾するのは難しい状態です。

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