中央アフリカ共和国の国章

中央アフリカ共和国の国章

中央アフリカ共和国の国章は、1963年5月17日に制定され、国の象徴として重要な役割を果たしています。国章は、中央アフリカ共和国のアイデンティティ、自然、資源、そして国民の理想を視覚的に表現したものです。

デザインの構成

国章は、左右に中央アフリカ共和国の国旗を配し、中央に四角形の盾を配置したデザインとなっています。盾の上部には太陽が描かれ、最上部には共通語であるサンゴ語で「ZO KWE ZO（人々は皆平等である）」という標語が記されたスクロールが掲げられています。この標語は、国民の平等という理想を象徴しています。

中央の盾は5つの区画に分かれています。

左上: 象の頭が描かれており、国の豊かな自然、特に野生動物の豊かさを表しています。
右上: バオバブの木が描かれており、これもまた国の自然を象徴しています。バオバブは、アフリカの乾燥地帯に生育する特徴的な木であり、生命力と強さの象徴でもあります。
左下: 3つのダイヤモンドが描かれており、国の鉱物資源、特にダイヤモンドの豊富さを表しています。鉱業は中央アフリカ共和国の経済において重要な役割を果たしています。
右下: 黒人の手が描かれており、国民の労働と団結を表しています。これは、国民が協力して国を建設していくという決意を示しています。
中央: アフリカ大陸の地図が描かれ、その中央に金色の星が配置されています。この星は、中央アフリカ共和国がアフリカ大陸の中心部に位置することを示しています。

盾の下には勲章が下げられており、さらにその下には公用語であるフランス語で「Unité, Dignité, Travail（統一、尊厳、労働）」と書かれたスクロールが掲げられています。これは、国の標語であり、国民が目指すべき価値観を示しています。

国章の意味

国章全体として、中央アフリカ共和国の自然、資源、地理的な位置、そして国民の理想が象徴的に表現されています。色の選択や配置にも意味があり、国のアイデンティティを強調しています。国章は、国の公式文書や貨幣、切手など、様々な場所で使用され、国民の愛国心を育む役割も担っています。

関連項目

国章の一覧
* 中央アフリカ共和国の国旗

もう一度検索