中央橋 (飯山市)

長野県飯山市のシンボル：中央橋

中央橋は、長野県飯山市の中心部を流れる千曲川に架かる、国道403号の橋梁です。全長365mのエクストラドーズド橋であり、その美しい景観は飯山市の新たなシンボルとなっています。

概要

本橋は、長野県内の道路橋としては初の試みとなるエクストラドーズド橋です。飯山市の中心部に位置し、夏には橋の下流で花火大会が開催されるなど、地域住民にとって重要な場所であることから、景観に優れたエクストラドーズド橋が採用されました。

設計にあたっては、以下の点が考慮されました。

景観への配慮: 主桁に変断面を採用することで、橋桁の高さを抑え、周囲の景観との調和を図りました。
豪雪地帯への対策: 道路を横断する横梁をなくし、凍結の恐れがある鋼床版を避けてコンクリート橋とすることで、豪雪地帯での安全性を確保しました。
短い工期への対応: 千曲川の非出水期である11月から3月までの5ヶ月間という短い工期で施工する必要があったため、張り出し架設工法を採用しました。

現在でも風雪防止のために中央部によしずが歩道に張られています。

諸元

形式: 4径間連続PCエクストラドーズド箱桁橋
橋長: 365.000 m
最大支間長: 121.500 m
幅員:
総幅員: 16.300 m
有効幅員: 15.500 m
車道: 7.500 m
車線幅: 3.250 m（2車線）
歩道: 両側3.000 m
着工: 2009年度（平成21年度）
開通: 2014年（平成26年）12月14日

旧橋

旧橋は、6連鋼下路ランガー桁橋でした。

橋長: 363.8 m
幅員: 5.5 m
施工: 松尾橋梁（上部工）・星野組（下部工）
基礎: 井筒基礎
着工: 1951年度（昭和26年度）
開通: 1956年（昭和31年）11月28日

歴史

中央橋の架橋以前は、飯山下舟橋という木桁橋でした。地域住民の長年の願いが叶い、1956年（昭和31年）に永久橋として中央橋が開通しました。優美なランガー橋は、地域のランドマークとして親しまれてきました。1971年（昭和46年）には歩道橋が追加されました。

2008年（平成20年）には、中央橋の老朽化が進んだため、飯山市が長野県に上流への架け替えを提言しました。提言書では、景観や生活環境への配慮、関係者との十分な協議、早期の供用開始が求められました。

2014年（平成26年）には、上流側30mの位置に新しい橋が架橋され、取り付け部を含めた全長815mの道路が供用開始されました。新橋の完成により、雪庇による落雪の危険性がなくなり、右折車線や広い歩道が設けられ、交通の円滑化が図られました。また、橋桁下の空間が広くなったことで、より安全な洪水対策が可能になりました。

旧橋は、新橋の完成後、2015年（平成27年）10月から解体されました。旧橋の一部は、右岸側の国道403号線沿いに展示されています。

周辺観光地

中央橋周辺には、以下の観光地があります。

菜の花公園
斑尾高原
* 野沢温泉

中央橋は、飯山市の自然と調和した美しい橋梁であり、地域の発展を支える重要なインフラです。周辺の観光地と合わせて、ぜひ訪れてみてください。

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