野沢温泉

野沢温泉

野沢温泉は、長野県北部、下高井郡野沢温泉村に位置する温泉地です。約100万年前に噴火した毛無山の裾野に広がり、豊富な湯量と独特の温泉文化が魅力です。

泉質

泉質は硫黄泉で、源泉温度は42℃から90℃と高温です。特に、熊の手洗湯の源泉は比較的低温ですが、その他の源泉は高温です。温泉は、その効能から古くから多くの人々に利用されてきました。

温泉街

温泉街には、数多くの旅館や宿泊施設が立ち並びます。共同浴場「大湯」の周辺は特に賑わい、土産物屋も多くあります。道は狭く曲がりくねっており、坂道が多いのが特徴です。温泉街の東側には、日本有数の規模を誇る野沢温泉スキー場が広がっており、スキー客向けのペンションや民宿も多いです。

共同浴場（外湯）

野沢温泉の大きな特徴の一つが、13軒の共同浴場（外湯）です。これらは地元の湯仲間によって管理されており、観光客も寸志で利用できます。城崎[[温泉]]も外湯巡りで有名ですが、野沢温泉の共同浴場は、質素な佇まいを残し、地元の人々との交流も楽しめます。各浴場には、黄色いケロリンの桶と、大幸薬品の社章が入った木製の桶が置かれています。

かつては24時間利用可能だった共同浴場も、近年はマナーの問題から深夜は利用できなくなっています。

麻釜（おがま）

麻釜は、約100℃の高温の湯が湧き出る場所です。かつては麻を茹でて繊維を取るのに利用されていましたが、現在は野菜や卵を茹でるのに使われています。麻釜周辺は危険なため、観光客の立ち入りは禁止されています。

歴史

野沢温泉は、奈良時代に行基によって発見されたと伝えられています。鎌倉時代には、犬養御湯として、名取御湯、信濃御湯とともに三御湯と呼ばれていました。江戸時代には、飯山藩主の湯治場として利用された時期もありました。

その他

野沢温泉村は、オーストリアのサンクト・アントンと姉妹都市です。また、裏山には野沢温泉スキー場があり、良質なパウダースノーが楽しめます。冬場は、温泉とスキーの両方を楽しむことができ、多くの民宿が賑わいます。

野沢菜

野沢菜は、野沢温泉の名産品で、蕪菜の一種です。長く伸びた茎と葉を漬物にして食べます。収穫期には、各家庭が麻釜や共同浴場に併設された洗濯湯で野沢菜を洗うのが風物詩となっています。かつては、健命寺の住職が持ち帰った天王寺蕪が起源とされていましたが、近年の研究で否定されています。

アクセス

鉄道

JR東日本北陸新幹線・飯山線 飯山駅から、のざわ温泉交通「野沢温泉ライナー」で約25分
長電バスで約40分

自動車

上信越自動車道 豊田飯山ICから県道・国道117号経由で約20km
関越自動車道 塩沢石打ICから国道353号・117号経由で約70km

野沢温泉は、豊かな自然と歴史、温泉文化が融合した魅力的な観光地です。ぜひ一度訪れて、その魅力を体験してください。

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