中央統合諸州

中央イタリア統合諸州

中央イタリア統合諸州（Province Unite del Centro Italia）は、19世紀後半、イタリア統一運動の過程で短期間だけ存在した国家連合であり、サルデーニャ王国の指導の下に成立しました。この地域は、トスカーナ大公国、パルマ公国、モデナ公国、そして教皇領の4つの領域から構成されていました。この連合体は、時に中央イタリア連合や中央イタリア連盟、または中央イタリア総督府とも呼ばれました。

歴史的背景

19世紀のイタリアは、政治的な緊張と変革に満ちた時代でした。1859年8月、トスカーナ大公国、パルマ公国、モデナ公国、教皇領はサルデーニャ王国の支持する政権の下、軍事条約に加盟しました。この動きは、イタリアの統一を目指すサルデーニャ王国の戦略の一環でした。

同年11月7日には、これらの国々の間でエウジェニオ・エマヌエーレ・ディ・サヴォイア＝ヴィッラフランカが摂政に選出されました。しかし、サルデーニャ国王ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世はこれを承認せず、代わりにカルロ・ボン・コンパーニを中央イタリアの外交・軍事の責任者である「中央イタリア総督」として任命しました。

1859年12月8日、パルマ公国とモデナ公国、そして教皇領の北部は、サルデーニャ王国のエミリア州に編入され、この地域の統合が進展しました。1860年3月には、住民投票が行われ、その結果、多くの地域が正式にサルデーニャ王国に併合されることが決定しました。この過程の中で、サルデーニャ王国とフランス帝国の間には重要な交渉が行われました。

フランスが中央イタリアの併合を承認することの見返りとして、サルデーニャ王国はサヴォワとニースをフランスに譲与することが合意されました。このようにして、中央イタリア統合諸州は短い間であったものの、イタリア統一の道筋を築く重要な役割を果たしました。

関連項目

この地域の歴史に関連する重要な人物や出来事には、プロンビエールの密約や各公国の支配者たちの動向があります。トスカーナ大公国のレオポルド2世、フェルディナンド4世、パルマ公国のロベルト1世、モデナ公国のフランチェスコ5世、そして教皇領のピウス9世など、彼らもまたこの歴史的な出来事に深く関与していました。

中央イタリア統合諸州は、今日のイタリアの形成において見逃せない一ページであり、その短い存在がどのようにして後の国の姿に影響を与えたのかを考察する価値があります。

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