中尾茂夫

中尾茂夫のプロフィール

中尾茂夫（なかお しげお）は、1954年3月6日に生まれた日本の経済学者であり、現在は東京を離れ作家として活動しています。彼は現代経済の重要な側面である国際金融市場についての研究を行っており、その著作は多岐にわたります。

略歴

中尾は長崎市で生まれ、1976年には長崎大学経済学部を卒業しました。その後、京都大学大学院経済学研究科に進学しましたが、博士後期課程を退学することとなります。1991年には「国際金融市場の研究 国際金融市場の歴史と現代」というテーマで神戸大学より経済学博士の学位を取得しました。

彼の職業経歴は多様で、大阪経済大学で講師を務め、大阪市立大学経済研究所では助教授および教授としても活動。現在は、明治学院大学の経済学部の教授として教鞭を執っています。

主な著書

中尾茂夫の著作は、国際金融や経済のメカニズムを深く掘り下げたものが多いです。代表的な著書として以下のような作品があります。

• - 『世界マネーフロー 国際金融市場の歴史と現代』（1988年 同文館出版） では、国際的な資金の流れとその歴史を分析しています。
• - 『ジャパンマネーの内幕』（1991年 岩波書店）は、日本の金融システムの内部構造に迫っています。
• - 『ドル帝国の世紀末 リスク回避がリスクを呼ぶ』（1993年 日本経済新聞社）では、ドルが世界経済に与える影響を解説。
• - 『アジアシフトの時代 マネーからみる日本とアジア』（1995年 創元社）は、アジアの金融シフトについて論じています。
• - 『円とドルの存亡 国際通貨史からみた日米のゆくえ』（1996年 三田出版会）は、日米通貨の関係を歴史的観点から分析しています。
• - 『決断できる日本へ 3・11後の政治経済学』（2012年 七つ森書館）では、東日本大震災以降の日本における政治と経済の課題について考察しています。

この他にも、中尾は多数の著書を刊行しており、その中には英語の論文も含まれており、国際的な視点から見た日本の経済がテーマになっています。彼のほかの著作には、『ハイエナ資本主義』（2002年 ちくま新書）や、『トライアングル資本主義』（2006年 東洋経済新報社）もあります。彼の研究は、国際経済学、特に金融市場の動向についての理解を深める重要な役割を果たしています。

論文と共同研究

中尾はいくつかの論文を執筆しており、特に日本の経済再生や国際金融市場におけるアジアの影響について調査しています。また、『中国金融システムの不良債権分析』（2007年 中央経済社）などの共編著も手掛けています。

このように、彼の研究と著作は日本及び国際金融市場の理解に貢献しており、経済学界において高く評価されています。中尾茂夫の研究は、金融と経済の変化の中で新しい視点を提供し続けています。

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