中島みゆき 2020ラスト・ツアー「結果オーライ」

中島みゆき 2020ラスト・ツアー「結果オーライ」ライブアルバム

2022年2月2日にヤマハミュージックコミュニケーションズから発売された中島みゆきのライブアルバム『中島みゆき 2020ラスト・ツアー「結果オーライ」』は、コロナ禍により“幻のラスト・ツアー”となったコンサートの貴重な記録です。

背景

2020年1月12日から2月26日にかけて開催された『中島みゆき 2020ラスト・ツアー結果オーライ』は、当初10都市11会場で24公演が予定されていました。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大により、わずか8公演で中断。その後、ツアー再開は叶わず、文字通り“幻のラスト・ツアー”となってしまいました。

制作秘話

音楽プロデューサーの瀬尾一三氏は、ツアー中断後、代替案を模索するも全て実現せず、残りの全公演中止を決断。「未消化で終わってしまうこのツアーをどうすればいいんだろう」と苦悩したといいます。

幸い、ツアー初日からの全公演がマルチトラックレコーディングされており、瀬尾氏は中島にその音源を聴いてもらうことに。2020年12月には『ツアーの決着のつけ方』について会談が行われました。瀬尾氏が「新型コロナが収まった2021年か2022年に、同じ内容のツアーをもう1回やりますか？」と提案したところ、中島は「同じセットリストで同じライブを再開するのは如何なものでしょう。ライブに来られなかった人のためにも音源を発表して終わりにしませんか」と答えたそうです。

2021年春に制作が開始され、夏からは中島自身も制作に携わり、リリース直前の11月末に最終的なOKが出ました。

リリース形態

アルバムは初回盤2種と通常盤の計3形態でリリースされました。中島のアルバムとしては初のBlu-spec CD2が採用されています。

初回盤にはBlu-rayやDVDが同梱され、楽屋映像やツアー最終地となった大阪公演、中島が舞台で歌う姿が収録されています。さらに、初回特典映像に収録されなかった「宙船」「麦の唄」「永遠の嘘をついてくれ」「はじめまして」の4曲は、ファンクラブ「でじなみ」で期間限定配信されました。

演奏者

Vocal：中島みゆき
Conductor, Keyboards：小林信吾
Keyboards：十川ともじ
Keyboards, Saxophones：中村哲
Keyboards, Manipulation：飯塚啓介
Drums：島村英二
Bass：富倉安生
Guitars：古川望
Vocal, Guitar：宮下文一
Vocal：石田匠, 杉本和世, 相曾晴日
Violin：田島華乃, 越川歩, 大嶋世菜
Cello：友納真緒, 島津由美

このライブアルバムは、幻となったラスト・ツアーの貴重な記録であるとともに、コロナ禍でライブに参加できなかったファンへの想いが込められた作品と言えるでしょう。

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