中島朗洋

中島朗洋について

中島朗洋（なかしま あきひろ）は、1971年3月17日生まれの日本の財務官僚です。兵庫県出身で、一橋大学経済学部を卒業後、1993年に大蔵省（現財務省）に入省しました。

キャリア初期

入省時の成績は同期の中でもトップクラスであり、大臣官房文書課に法令審査官補として配属されました。ここでは、省内の各局が作成する法令案の審査を担当し、法律の専門家としての基礎を築きました。同期には、玉木雄一郎氏や木原誠二氏など、後に政治家や官僚として活躍する人物がいます。

1年目は国際局、2年目は主税局を担当し、阪神・淡路大震災の被災者支援のための税制特例を設ける法令案の審査にも携わりました。その後、主計局に異動し、調査課調査第一係長、法規課長補佐兼総務課企画係長などを歴任しました。

地方勤務と主計局での活躍

2001年からは、地方自治体である青森県に出向し、健康福祉部高齢福祉保険課長として、介護保険、医療保険、高齢者福祉の政策立案と実行を担いました。その後、総務部財政課長として、予算編成や県議会との調整にも従事しました。これらの経験を通じて、地方行政の実情や課題に対する理解を深めました。

2008年に主計局に戻り、主計官補佐として公共事業予算の査定や調整を担当しました。2009年には、総務課長補佐として、2度の当初予算と3度の補正予算の取りまとめを担うなど、財政運営の中枢で活躍しました。

大臣秘書官と内閣官房での要職

2013年からは、麻生財務大臣の秘書官（事務担当）を務めました。その後、内閣官房にも籍を置き、国務大臣秘書官（事務担当）として、政策立案や調整に携わりました。

2016年には主計局調査課長に就任。その後、主計局主計官（文部科学担当、国土交通・公共事業担当）を経て、2020年には主計局主計官兼総務課（企画担当）に就任しました。2021年には大臣官房文書課長に就任し、省内の文書管理を統括しました。2022年からは内閣官房内閣審議官として、新しい資本主義実現本部や就職氷河期世代支援推進室、全世代型社会保障構築本部などの事務局次長や審議官を兼務し、幅広い政策課題に取り組んでいます。

現在

2024年7月には主計局次長に就任。同年10月には石破内閣総理大臣秘書官（事務担当）に就任し、引き続き政権の中枢で活躍しています。

中島氏は、財務省において、予算編成、法令審査、政策立案など、幅広い分野で豊富な経験を持ち、財政再建論者としても知られています。また、矢野康治氏と同じ一橋大学経済学部の出身であり、財政再建に対する強い信念を持っているとされています。

略歴

1993年4月：大蔵省入省（大臣官房文書課の法令審査官補）
1997年7月：主計局調査課調査第一係長
1999年7月：主計局法規課長補佐 兼 主計局総務課企画係長
2000年7月：主計局法規課長補佐
2001年1月6日：財務省主計局法規課長補佐
2001年7月：青森県健康福祉部高齢福祉保険課長
2003年4月：青森県総務部財政課長
2004年7月：内閣官房総理大臣官邸事務所（内閣総理大臣秘書官補）
2005年7月：主計局主計官補佐（公共事業第四係主査）
2007年7月：主計局主計官補佐（文部科学第一、二係主査）
2008年7月：主計局主計官補佐（公共事業総括、第一、二係主査）
2009年7月：主計局総務課長補佐（企画係主査）
2011年7月：イギリス王立国際問題研究所研究員
2013年6月28日：麻生財務大臣秘書官（事務担当） 兼 内閣官房（国務大臣秘書官（事務担当））
2016年7月19日：主計局調査課長
2017年7月10日：主計局主計官（文部科学担当）
2019年7月9日：主計局主計官（国土交通、公共事業担当）
2020年7月20日：主計局主計官 兼 主計局総務課（企画担当）
2021年7月8日：大臣官房文書課長
2022年6月24日：内閣官房内閣審議官（内閣官房副長官補（内政担当）付） 兼 内閣官房新しい資本主義実現本部事務局次長 兼 内閣官房就職氷河期世代支援推進室次長 兼 内閣官房全世代型社会保障構築本部事務局審議官
2024年7月5日：主計局次長（末席）
2024年10月1日：石破内閣総理大臣秘書官（事務担当）

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