中島誠之助

中島誠之助の人生と業績

中島誠之助（なかじま せいのすけ）は、1938年3月5日に東京府麻布区青山で生まれた、日本の著名な骨董商および古美術鑑定家です。エッセイストやテレビタレントとしても活躍し、特に『開運!なんでも鑑定団』での鑑定士としての姿が知られています。彼は獣医学士の称号を持ち、伊万里文化大使にも任命されています。

彼の特技は骨董品の鑑定で、鋭いトークと決めセリフ「いい仕事してますねぇ」で多くの視聴者に親しまれています。1996年度には「ゆうもあ大賞」を受賞したことでも知られています。彼の長女である森由美は陶磁研究家で戸栗美術館の評議員を務め、また剣劇女優の浅香光代が遠い親類にあたります。

幼少期と成長

誠之助は1歳の時に両親を病で失い、神奈川県藤沢市に住む親族に引き取られました。その後、親族の家業が行き詰まり、世田谷区二子玉川に移り住むこととなります。小学3年生のとき、骨董商の伯父に引き取られた彼は、東京都港区赤坂で成長します。ここでの生活は、伯父の実子たちと誠之助の実兄の影響を受ける中で、必ずしも楽なものではありませんでした。伯父は誠之助を店舗で働かせることで育てる方針を取りつつも、東京芝高等学校への進学は許可され、日本大学農獣医学部水産学科に進学しました。

大学卒業後、彼はすぐに骨董修業を始めず、マグロ漁船で世界旅行をしようと決心します。その中で彼は多くの資金を稼ぎますが、最終的には飲み代などに消えてしまったと言われています。

骨董商としての起業と成功

1960年に骨董商として本格的に活動を開始。伯父から技術を学び、彼の店舗で働きながらも、次第に独立の道を模索します。30歳を迎える頃には、伯父の店に不安を感じ、独立して自身の専門店「からくさ」を1976年に南青山にオープンします。ここで古伊万里染付の魅力を広め始めます。また、1979年には「南青山骨董通り」を名付けたことでも知られています。

彼の骨董品の鑑定に対する情熱が爆発し、1994年4月19日にスタートした『開運!なんでも鑑定団』では、彼の独特のトークが視聴者を惹きつけ、今もなお続く人気番組となりました。さらに、姉妹番組の「鑑定団が3倍面白くなる!目からウロコの骨董塾」でも塾長として活躍しています。

趣味と逸話

中島は俳句を趣味としており、1日3句を考える日課を続けています。紀行文としては、2010年に自身の初句集「古希千句」を出版。また、彼はかつて飼っていたカニについてのエピソードでも知られ、それがきっかけでテレビでの思い出話をすることも多いです。

誠之助の人生は、骨董にまつわる数々のエピソードと共に豊かに彩られています。『なんでも鑑定団』での人気を受けて、彼は他のメディアにも多く登場し、その明るい人柄で多くのファンに親しまれています。彼の業績や影響は、現代日本の文化や美術において重要な位置を占めているのです。

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