中嶋暉躬

中嶋 暉躬（なかじま てるみ）について

中嶋暉躬氏は、1933年1月16日に生まれ、日本の薬学の領域において著名な学者として広く知られています。東京大学名誉教授としての地位を持ち、サントリー生命科学財団のサントリー生物有機科学研究所において元所長を務めた他、星薬科大学の学長も経験しています。彼は薬学博士の学位を持ち、その卓越した研究と教育活動により、薬学の進展に寄与してきました。

学歴とキャリアの歩み

中嶋氏は1955年に東京大学薬学部を卒業し、1960年には同大学院薬学系研究科の博士課程を修了しました。その後、東京大学薬学部で助手としてキャリアをスタートさせます。1965年から1967年の間は米国国立衛生研究所（NIH）で研究に従事することで、国際的な視野を広げました。

帰国後、彼は『東京大学薬学部助教授』としての職に就き、1971年からは広島大学医学部総合薬学科の教授として着任します。1980年に東京医科歯科大学医用機材研究所の教授に就任し、その後1983年には再び東京大学に戻り薬学部の教授として活動を続けました。1990年には同学部の学部長に就任し、研究と教育の両面で重要な役割を果たしました。

1993年には東京大学の名誉教授の称号を贈られ、次いでサントリー生物有機科学研究所の所長を務めました。1994年にはサントリー株式会社の専務取締役・医薬事業部長としての職務も担い、2001年からはダイセル化学工業の技術顧問として活動しました。2004年に星薬科大学の学長に就任するなど、常に教育界でのリーダーシップを発揮してきました。

研究業績と受賞歴

中嶋氏はその研究業績において、特に神経科学に関連する分野での貢献が顕著です。彼の研究は、「ハチ毒やクモ毒の化学的および生理学的研究」に焦点を当てました。その中でも、特にジョロウグモ毒（JSTX）に関する研究が評価され、1994年には日本学士院賞を受賞しました。この功績を共同研究を通じて成し遂げたことは、国内外の学術界においても高く評価されています。

さらに、1971年には日本薬学会奨励賞、1992年には日本薬学会学術賞を受賞し、その後も数多くの栄誉を受けてきました。2007年には瑞宝中綬章を受章し、その長年にわたる貢献が認められることとなりました。

結論

中嶋暉躬氏は、薬学の発展に寄与し、多くの学生や研究者に影響を与えてきた教育者であり研究者です。その豊かな経験と功績は、今後も多くの人々に受け継がれていくことでしょう。

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