星薬科大学

星薬科大学の概要

星薬科大学（ほしやっかだいがく）は、東京都品川区荏原に本部を置く、日本初の専攻薬学のみを持つ私立大学です。1911年に創立され、1950年に大学として正式に設置されました。略称は「星薬（ほしやく）」として広く知られています。

大学の特徴

本大学は、創設者である実業家兼政治家の星一によって設立されました。彼は「東洋の製薬王」と称され、SF作家星新一の実父でもあります。大学名にはその星の名前が冠されています。また、設立母体である星製薬株式会社や、関連法人のテーオーシー、ホテルニューオータニとの結びつきが強い点も特筆すべき特徴の一つです。歴代理事長の多くも大谷家から選ばれています。

理事・監事たちへの報酬は月額25,000円と、他の国公立大学と比べても極めて低く、こうした特徴が星薬科大学のユニークな点の一つです。

キャンパスと建物

大学の本館は、チェコ出身の建築家アントニン・レーモンドによって設計され、1924年に完成しました。この建物は急な階段を排し、緩やかなスロープで構成されているのが特徴です。レーモンドのデザインは、チェコ・キュビズムやフランク・ロイド・ライトの影響を反映しています。2005年には、この本館がDOCOMOMO JAPANによって、モダン・ムーブメントの建築に選定されたことでも注目されました。

学部と学科

星薬科大学は、薬学部のみの単科大学で、その中には薬学科と衛生薬学科が設置されています。2005年度以前に入学した学生は、薬学科および衛生薬学科に分かれ、2006年度以降の新入学生には6年制の薬学科（薬剤師国家試験受験資格あり）と、4年制の創薬科学科（研究者養成が主で、薬剤師国家試験受験資格はなし）が設けられています。

大学院には薬学研究科があり、総合薬科学専攻の修士課程や博士課程が用意されています。ここでは、教育と研究が密に結びついたプログラムが展開されています。

歴史

星薬科大学の歴史は1911年にさかのぼります。創立時には、星製薬株式会社内に教育部門が設けられ、1921年からは星薬業講習会が開催されました。1941年には星薬学専門学校が設立され、その後の歴史の中で多くの重要な出来事がありました。特に1945年には戦災によって校舎の一部が焼失しましたが、講座は続けられました。1946年には男女共学制も導入され、多様性に富んだ教育環境が構築されました。

最新の取り組み

最近では、国際的な学術交流も積極的に行われており、世界各国の大学と提携することで、学生や研究者のグローバルな視点を育てています。また、先端的な研究機関としての役割も果たしており、時代のニーズに応じた柔軟な教育プログラムを展開しています。

星薬科大学は、独自の歴史と文化を持った教育機関として、未来を見据えた人材を育成しています。

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