中嶌哲演

中嶌哲演（なかじま てつえん）は、1942年生まれの日本の僧侶であり、平和運動、反原発運動に尽力してきた人物です。福井県小浜市にある真言宗御室派棡山明通寺の住職を務めています。

東京芸術大学を中退後、高野山大学仏教学科を卒業。高野山大学在学中に広島原爆の被爆者と出会ったことがきっかけとなり、被爆者支援活動を始めました。小浜市で被爆者を訪ね歩き、広島から専門医を呼んで診察を受けてもらうなど、献身的な活動を展開。1994年の被爆者援護法制定まで26年間、毎月6日と9日に明通寺周辺で托鉢を行い、被爆者支援のための資金を集め続けました。

1968年に小浜市へ帰郷。同時期に小浜市に原発4基の建設計画が持ち上がったことを受け、反原発運動にも深く関わるようになります。1971年には「原発設置反対小浜市民の会」を結成し、事務局長として市民運動を牽引しました。中嶌氏は、原発の危険性を訴え、脱原発社会の実現を目指して活動を続けています。

また、中嶌氏は著書を通じて、自身の平和への想いや原発問題に対する考えを発信しています。『平和への鈴声 : 托鉢13年の記録』、『原発銀座・若狭から : スリーマイル・チェルノブイリ・そして日本…』、『青い翼を下さい : 原発銀座若狭からの報告』など、多数の著作があります。

2012年には、大飯原発再稼動に反対してハンガーストライキを実行するなど、高齢となっても精力的に活動を続けています。中嶌氏の活動は、平和と脱原発を願う多くの人々に影響を与え続けています。

主な活動

被爆者支援活動
反原発運動
平和運動

主な著書

『平和への鈴声 : 托鉢13年の記録』 (真言文庫 第2集)文政堂、1982年
『原発銀座・若狭から : スリーマイル・チェルノブイリ・そして日本…』光雲社、1988年
『青い翼を下さい : 原発銀座若狭からの報告』 原発がこわい女たちの会、1989年
『この子に悪魔を近づけるのは誰？ : 中嶌哲演師講話』4.13「もんじゅ」に学ぶさいたまの日実行委員会編集、いずみひと塾、1997年
『そよぐ風　谷のせせらぎ : 仏さまや神々に想いをよせて』(「山猫軒」ブックレット No.2)山猫軒、2001年
共著『状況への言葉 : フクシマ、沖縄、「在日」』聞き手新船海三郎、本の泉社、2012年
共著『いのちか原発か』風媒社、2012年

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