中川根町

中川根町について

中川根町は、かつて静岡県の中部に位置していた町で、豊かな自然と「川根茶」の産地として知られていました。隣接する川根町、本川根町と共に「三川根」と呼ばれ、地域一体として深い繋がりを持っていました。

地理

町の中心部を大井川が流れ、その流域には境川ダムや塩郷ダムといった湖沼が点在していました。これらの水資源は、町の産業や生活を支える重要な役割を果たしていました。

歴史

中川根町の歴史は、明治時代に複数の村が合併したことに始まります。

1889年（明治22年）3月1日：上長尾村、久野脇村、下長尾村、水川村、藤川村が合併し、榛原郡中川根村として村制を施行しました。
同日：下泉村、地名村、壱町河内村、田野口村、堀之内村が合併し、志太郡徳山村が村制を施行しました。
1956年（昭和31年）9月30日：中川根村が徳山村を編入し、行政区域が拡大しました。
1957年（昭和32年）3月31日：本川根町藤川の一部である文沢地区を編入しました。
1962年（昭和37年）4月1日：町制を施行し、中川根町となりました。
2005年（平成17年）9月20日：本川根町と合併し、新たに川根本町が誕生しました。この合併に伴い、旧中川根町藤川は「元藤川」、旧本川根町藤川は「東藤川」と改称されました。

経済

中川根町の経済は、主に茶業と林業によって支えられていました。特に川根茶は、その品質の高さから全国的に知られており、町の主要な産業として重要な役割を果たしていました。

地域

中川根町には、複数の小学校と中学校、そして県立川根高等学校がありました。地域に根ざした教育活動が展開され、子供たちは自然豊かな環境の中で学んでいました。

教育

中川根町立中央小学校
中川根町立中川根第一小学校
中川根町立中川根南部小学校
中川根町立中川根中学校
静岡県立川根高等学校

交通

中川根町には、大井川鐵道大井川本線が通っており、地名駅、塩郷駅、下泉駅、田野口駅、駿河徳山駅が利用されていました。

大井川鐵道大井川本線：地名駅 - 塩郷駅 - 下泉駅 - 田野口駅 - 駿河徳山駅

道路は、国道362号、国道473号、静岡県道77号川根寸又峡線、静岡県道263号春野下泉停車場線が整備されていました。

一般国道：国道362号、国道473号
県道：静岡県道77号川根寸又峡線、静岡県道263号春野下泉停車場線

道の駅としては、「フォーレなかかわね茶茗舘」があり、地域の特産品や観光情報を提供していました。

道の駅：フォーレなかかわね茶茗舘

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

中川根町には、くのわき親水公園、徳山城、藤川城などの名所や旧跡がありました。また、塩郷の吊橋や徳山の枝垂れ桜、徳山の盆踊りなど、自然や文化を感じられる観光スポットやイベントも開催されていました。

くのわき親水公園
徳山城
藤川城
塩郷の吊橋
徳山の枝垂れ桜
徳山の盆踊

出身有名人

中川根町出身の著名人としては、宗教家の高木壬太郎、ヒップホップミュージシャンのかせきさいだぁ≡、カヌー選手の大村朱澄、サッカー選手の金澤大将などがいます。

高木壬太郎（宗教家、青山学院院長）
かせきさいだぁ≡（ヒップホップ・ミュージシャン）
大村朱澄（カヌー選手）
金澤大将（サッカー選手）

中川根町が登場する作品

松本清張の短編小説を原作としたテレビドラマ「一年半待て」では、中川根町が撮影協力を行っています。

参考文献

『図説 中川根の歴史』中川根町史編さん委員会、2002年11月2日

関連項目

静岡県の廃止市町村一覧

外部リンク

中川根町ホームページ（2005/09/07アーカイブ） - 国立国会図書館Web Archiving Project
* 中川根町ホームページ（1998/12/03アーカイブ）

中川根町は、その歴史と自然、そして地域の人々の営みが融合した、魅力的な場所でした。合併を経て川根本町となりましたが、その歴史と文化は今もなお、地域の人々の心に深く息づいています。

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