中座真

中座 真（ちゅうざ まこと）

中座真は、北海道稚内市出身の将棋棋士で、1970年2月3日に生まれました。彼は将棋界でユニークな存在感を放つ棋士であり、独自の横歩取り戦法を生み出すなど、様々な成果を上げています。中座の棋士番号は219で、名誉九段の佐瀬勇次門下で修行しました。また、妻は女流棋士の中倉彰子です。

棋歴の始まり

中座は小学生の頃から将棋に熱中し、稚内市立稚内南小学校時代には小学生将棋名人戦にも参加し、早くからその才能を示しました。1981年には奨励会に入会し、20歳で三段に昇段します。しかし、四段昇段には長い道のりが待っていました。26歳の年齢制限が迫る中、彼は最後の勝負に挑み、見事に四段に昇段を果たしました。この時期の慌ただしさが、彼の意志を強める結果となったとされています。

プロ入り後の活躍

プロ入り後は横歩取りの戦法「横歩取り8五飛」を確立し、特に注目を浴びました。この戦法は1997年8月26日の松本佳介との対局で初めて披露され、以降多くの棋士に影響を与えました。1998年度には升田幸三賞を受け取る事になり、将棋界での評価も高まりました。

彼は第11期竜王戦で昇級者決定戦を勝ち抜き、5組に昇級。その後も幾度となく決勝トーナメントに進出し、特に銀河戦や順位戦では数々の成果を収めています。しかし、一方で順位戦では降級点を喫することもあり、波乱に満ちた棋士生活を送っていました。

近年の活動と引退

2019年には大きな不振に見舞われ、2020年度にはフリークラスに編入を余儀なくされました。2023年3月からは体調不良による休場を強いられ、活動を一時中断することに。最終的には2024年6月19日をもって引退を発表し、長い将棋生活に終止符を打ちました。

棋風と個性

中座は、勝敗よりも陣形や手筋の美しさに重きを置く独特の棋風を持っており、その姿勢は多くの将棋ファンに支持されています。得意な横歩取りの戦法においては、独自の「3つのG」と呼ばれるパターンを用意し、対局に臨んでいます。また、戦局において感情を豊かに表現する彼の姿勢は、とても印象的で、将棋界でも一目置かれています。

私生活と弟子

プライベートでは2003年に中倉彰子と結婚し、3人の子供に恵まれています。また、弟子の育成にも力を入れ、若手棋士に対する思いやりある指導が評価されています。彼は将棋を通じて多くの後進を育て、優れた将棋文化の発展に寄与しているのです。

著作

中座は将棋に関する著書も執筆しており、「横歩取り8五飛戦法」や「よくわかる相掛かり」など、将棋ファンや学習者に向けた内容が多くの指定席を得ています。

中座真は将棋界において、その独自のスタイルと豊かな表現力で、多くのファンを魅了し続けた棋士です。

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