中村亀鶴 (初代)

初代中村亀鶴（しょだい なかむら きかく）は、昭和23年（1948年）9月30日に生まれ、平成6年（1994年）3月20日に亡くなった歌舞伎役者です。屋号は天王寺屋、定紋は向い亀鶴菱を用いました。本名は渡辺榮治郎（わたなべ えいじろう）といいます。

彼は、歌舞伎界の名門の家に生まれました。父は四代目中村富十郎、母は初代中村鴈治郎の末娘である中村芳子です。また、五代目中村富十郎と山田元靖は異母兄弟にあたります。長男は二代目中村亀鶴です。

昭和29年（1954年）1月、大阪歌舞伎座の『盲目物語』で小督役を演じ、中村榮治郎の名で初舞台を踏みました。その後、昭和46年（1971年）に、祖父にあたる初代中村鴈治郎の俳名から、初代中村亀鶴を襲名しました。

初代中村亀鶴は、その卓越した演技力と舞台での存在感で観客を魅了し、歌舞伎界において重要な役割を果たしました。しかし、平成6年（1994年）3月20日、新歌舞伎座に出演中に、京都の知人女性のマンションから転落するという不慮の事故により、45歳という若さで急逝しました。

彼の突然の死は、歌舞伎界に大きな衝撃を与え、多くの人々がその早すぎる死を惜しみました。

初代中村亀鶴は、短い生涯ではありましたが、歌舞伎界に大きな足跡を残しました。彼の息子である二代目中村亀鶴は、父の遺志を継ぎ、歌舞伎役者として活躍しています。

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