中村元雄

中村元雄

中村元雄（なかむら もとお、1839年（天保10年9月） - 1903年（明治36年）1月24日）は、日本の政治家であり、大蔵省や内務省といった官僚としても活躍した人物です。群馬県知事、貴族院議員、錦鶏間祗候といった要職を歴任し、日本の近代化に大きく貢献しました。

生涯

豊後国日田（現在の大分県日田市）に生まれました。幼少期は咸宜園にて広瀬淡窓に師事し、学問を修めました。明治維新後の明治元年（1868年）には、日田県諸取調掛に任じられ、その後、同県の大属、大分県の権典事といった役職を歴任しました。1874年頃に大蔵省へ転じ、租税大属として租税寮七等出仕、大蔵省権少書記官、同権大書記官などを務めました。1886年には、大蔵省主税局長に就任し、財政運営に携わりました。

1891年4月、群馬県知事に就任。群馬県では、廃娼政策の維持、水利組合の設置、養蚕糸業の振興に尽力しました。1896年1月に知事を退任し、同年1月31日には貴族院勅選議員に任じられ、亡くなるまでその職を務めました。

1897年1月には内務次官に就任。同年7月1日には臨時検疫局長官を兼任しましたが、1898年1月に辞職しました。1900年5月9日には、錦鶏間祗候を仰せ付けられました。その他、大喪使事務官、鉄道会議議員、東京市区改正委員長なども務めました。

栄典

位階

1890年（明治23年）7月11日 - 従四位
1895年（明治28年）12月10日 - 正四位
1903年（明治36年）1月23日 - 正三位

勲章等

1889年（明治22年）11月29日 - 大日本帝国憲法発布記念章
1890年（明治23年）12月26日 - 勲三等瑞宝章
1903年（明治36年）1月23日 - 勲二等瑞宝章

外国勲章佩用允許

* 1897年（明治29年）12月29日 - フランス共和国：製名誉記章



中村元雄は、幕末から明治にかけての激動の時代に、中央官僚として、また地方官として、多岐にわたる分野でその才能を発揮し、日本の近代化に大きく貢献した人物として評価されています。

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