中村康人

中村 康人（なかむら やすひと）

1969年10月17日生まれ、大分県中津市出身の元アナウンサー。

略歴

中村康人氏は、アナウンサーとしてのキャリアを基盤に、国際協力や教育といった多様な分野で経験を積んできた人物です。

初期キャリア

福岡大学を卒業した1993年、同年10月に開局したばかりの大分朝日放送（OAB）に入社しました。開局初期の放送局で、地元大分に根差した番組制作や情報発信に携わりました。OAB在籍時には、『おおいた元気風』や『OABプライムニュース』といった番組で、地域のニュースや話題を伝える役割を担いました。この時期に、アナウンサーとしての基礎技術と放送業務全般に関する実践的な経験を培いました。

国際協力の現場へ

2000年に大分朝日放送を退社した後、中村氏はキャリアの新たな方向を模索しました。国際貢献への関心から青年海外協力隊への参加を決意し、応募します。選考を通過し、2001年12月から約2年間、南アジアのブータン王国へ派遣されました。ブータンでは、現地の放送局で活動し、放送メディアの発展に貢献しました。具体的には、番組の企画や演出指導を手掛け、現地の放送技術や番組制作能力の向上に尽力しました。この青年海外協力隊での経験は、異文化理解を深め、自身の視野を大きく広げる貴重な機会となりました。

アナウンサーとしての復帰

青年海外協力隊の任期を終え、2004年1月に日本へ帰国した中村氏は、再び放送業界に戻ることを選びます。瀬戸内海放送（KSB）に入社し、アナウンサーとして現場に復帰しました。KSBでは、これまでの豊富な経験と培ってきたアナウンススキルを活かしました。報道番組である『KSBスーパーJチャンネル』など、ニュースの現場で活躍したほか、様々な番組を担当しました。

担当した主な番組には、以下のものがあります。

• - Newsジェニック
• - 高校生と見つける、私たちのSDGs（ナビゲーター）
• - おかやま100人カイギ

また、過去にはOAB時代やKSBで、地域スポーツ、特に高校野球中継などの実況やリポーターとしても活動し、スポーツの熱気を視聴者に伝えてきました。KSBでの活動を通じて、香川・岡山両県の視聴者にとって馴染み深いアナウンサーとなりました。

後進の育成に注力

2019年4月からは、これまでのキャリアで得た知識と経験を次世代に伝えるべく、新たな役割を担っています。瀬戸内海放送とFM香川が共同で運営するアナウンススクールの校長に就任し、兼務する形で後進の育成に力を注いでいます。長年にわたるアナウンサーとしての実務経験に加え、青年海外協力隊での指導経験も活かし、これから放送業界を目指す若い世代への指導にあたっています。実践に基づいた教育を通じて、未来の放送人を育てることに貢献しています。

中村康人氏は、地域放送局でのアナウンサー経験、国際協力の現場での専門性発揮、そして再びアナウンサーとしての活躍を経て、現在は教育の分野で次世代を指導するという、多様なキャリアを歩んでいます。それぞれの経験が彼の持つ知見を豊かにし、現在の活動に活かされています。

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