中田幸吉

中田幸吉は、1915年12月7日に富山県富山市で生まれ、1980年9月18日に亡くなった日本の農林技官、政治家です。富山県知事を3期務めました。

生い立ちと学歴

中田幸吉は、薬種商を営む中田清兵衛の五男として生まれました。富山高等学校を経て、1940年に東京帝国大学農学部林学科を卒業しました。

農林技官としてのキャリア

大学卒業後、中田は農林省に入省し、山林局に勤務しました。1952年には沼田営林署長に就任し、その後、長野県林産課長、同林業課長、同林務部長を歴任しました。1963年には林野庁林道課長に就任し、1966年には富山県に派遣され、農地林務部長を務めました。

富山県知事としての活躍

1969年12月、中田は富山県知事選挙に自民党公認で出馬し、初当選を果たしました。この選挙は、前知事の吉田実が衆議院議員選挙に出馬するために辞職したことに伴うものでした。中田は、吉田の下で副知事を務めていた小林謙や、社会党県議の改井秀雄、共産党公認の平田貢らとの激しい選挙戦を制して当選しました。

中田は、「愛と繁栄の県政」を掲げ、公害対策や産業振興に力を注ぎました。県民の生活向上を目指し、様々な政策を推進しました。彼は連続3期、富山県知事を務めましたが、1980年に在職中に亡くなりました。

親族

中田幸吉の親族には、以下の人物がいます。

養祖父: 14代中田清兵衛（父の養父、貴族院多額納税者議員）
兄: 16代中田清兵衛（北陸銀行頭取）

参考文献

『新訂 政治家人名事典 明治〜昭和』日外アソシエーツ、2003年。
『富山大百科事典 下巻』北日本新聞社、1994年。
歴代知事編纂会編『新編日本の歴代知事』歴代知事編纂会、1991年。
秦郁彦編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会、2001年。
* 八幡和郎『歴代知事三〇〇人 : 日本全国「現代の殿さま」列伝』光文社新書、2007年。

もう一度検索