中田章道

中田章道七段：詰将棋作家としての魅力と棋士人生

中田章道七段は、1952年富山県生まれの将棋棋士です。棋士番号は129。板谷四郎門下として、1976年に四段でプロ入りを果たしました。

詰将棋作家としての卓越した才能

中田七段は、現役時代からその名を知られた詰将棋作家です。中学生時代から詰将棋創作に没頭し、ノートに図面用紙を貼り付けて自作の詰将棋集を何冊も作成していたというエピソードは有名です。完成度の高さよりも、創作することの楽しさを優先していたという彼の姿勢は、彼の作品群に独特の輝きを与えています。

彼の作品集には『駒の詩』や『短編詰将棋代表作』などがあり、これまでに創作した詰将棋作品は1万点を超えます。その評価は高く、東海地方を代表する詰将棋作家として広く認知されています。7～9手詰めの作品を得意とし、中段、下段玉の問題が多いのが特徴です。

プロ棋士になってからも、森信雄七段をはじめとする多くのプロ棋士や、『詰将棋パラダイス』を通じて知り合った仲間たちとの交流を通じて、創作活動に励み続けてきました。2004年に引退後も、『将棋世界』での詰将棋連載や中日スポーツの詰将棋欄担当など、第一線で活躍しています。

棋士としての歩み

1969年に奨励会に入り、1972年に初段に昇段。その後、順調に昇段を重ね、1984年に五段、1992年には六段に昇段しました。公式戦の成績は通算326勝417敗。棋王戦にも出場経験があり、第9期（1982年度）本戦では2回戦で谷川浩司九段に敗れています。2004年にフリークラス規定により引退しましたが、2007年には引退棋士規定により七段に昇段しました。

日本将棋連盟での活動

日本将棋連盟では、東海本部副本部長や愛知県支部連合会顧問などを務め、将棋界の発展にも貢献しています。

弟子たち

中田七段は多くの弟子を育成し、棋士や女流棋士となった弟子たちもいます。その指導力も高く評価されています。

まとめ

中田章道七段は、詰将棋作家として、そして将棋棋士として、長年にわたって将棋界に貢献し続けてきました。その卓越した詰将棋創作の才能と、後進育成への尽力は、多くの人々に深い感銘を与え続けています。彼の作品は、今後も多くの将棋愛好家たちに楽しさと感動を与え続けることでしょう。 1万点を超える作品群は、まさに「駒の詩」であり、彼の将棋人生そのものを映し出していると言えるでしょう。

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