中部方面航空隊

中部方面航空隊について

中部方面航空隊（JGSDF Middle Army Aviation Group）は、陸上自衛隊中部方面隊の直轄部隊であり、大阪府八尾市の八尾駐屯地に隊本部を置いています。この部隊は、対戦車ヘリコプターを用いた戦闘、方面隊隷下部隊への航空偵察、空中機動、航空輸送、そして指揮連絡を主な任務としています。

部隊の概要

中部方面航空隊の主力は八尾駐屯地に所在し、隷下部隊として、明野駐屯地には第5対戦車ヘリコプター隊が、美保分屯地には中部方面ヘリコプター隊の一部が展開しています。また、管制・気象業務を担当する管制気象隊は、明野、防府、北徳島、美保の各分屯地に派遣隊を配置し、管内各飛行場での活動を支えています。中部方面航空隊長は八尾駐屯地司令を兼務しています。

沿革

中部方面航空隊は、1962年1月18日に八尾分屯地で編成を完了しました。当初は、中部方面航空隊本部、中部方面飛行隊、中部方面管制気象隊が新編され、既存の第3管区隊第3航空隊と第10混成団第10航空隊がそれぞれ第3飛行隊、第10飛行隊として隷下に編入されました。同年11月には、第13飛行隊が防府分屯地に移駐しました。

その後、1963年3月には方面管制気象隊第2派遣隊が新編され、翌月には派遣隊が改編されました。1964年には第309航空野整備中隊が第309航空野整備隊に改編され、八尾分屯地に移駐。1968年には中部方面ヘリコプター隊が新編されました。1978年には第309航空野整備隊が中部方面航空野整備隊に称号変更。1994年の部隊改編では、中部方面飛行隊が廃止され、中部方面航空隊本部付隊に改編。第5対戦車ヘリコプター隊が明野駐屯地に新編されたほか、第3、第10、第13飛行隊が各師団隷下に編入されました。

2006年には中部方面航空隊本部付隊のLR-1が第1ヘリコプター団に移管され、2009年には第14飛行隊編成準備隊が隊本部に編組されました。2010年には、方面管制気象隊第3派遣隊が北徳島分屯地に新編。同年には、中部方面ヘリコプター隊のUH-1が八尾駐屯地内で墜落事故を起こす事態も発生しました。2012年には、中部方面ヘリコプター隊にOH-1が配備されました。2018年には、美保分屯地に中部方面ヘリコプター隊第3飛行隊と管制気象隊第4派遣隊が新編され、第3飛行隊にはCH-47が配備されました。同年には、大阪府北部地震発生時に情報収集活動を実施。2024年には、能登半島地震に伴う災害派遣活動を開始し、CH-47による人員輸送を行いました。同年3月には中部方面ヘリコプター隊にUH-2が配備されました。

部隊編成

主な部隊は以下の通りです。

中部方面航空隊本部
中部方面航空隊本部付隊
第5対戦車ヘリコプター隊（明野駐屯地）
第5対戦車ヘリコプター隊本部
第5対戦車ヘリコプター隊本部付隊
飛行支援隊: OH-1
飛行隊: AH-1S
中部方面ヘリコプター隊
中部方面ヘリコプター隊本部
中部方面ヘリコプター隊本部付隊: OH-1
第1飛行隊: UH-2, UH-1J
第2飛行隊: UH-1J
第3飛行隊（美保分屯地）: CH-47
中部方面管制気象隊
中部方面管制気象隊本部
基地隊
第1派遣隊（明野駐屯地）
第2派遣隊（防府分屯地）
第3派遣隊（北徳島分屯地）
第4派遣隊（美保分屯地）
中部方面航空野整備隊
中部方面航空野整備隊本部
整備隊
補給隊

主要装備

過去には64式7.62mm小銃が使用されていました。

出典

創隊二十周年記念 中部方面航空隊二十年慨史
防衛省人事発令（2015年8月4日閲覧）

関連項目

陸上自衛隊航空学校
北部方面航空隊 / 東北方面航空隊 / 東部方面航空隊 / 西部方面航空隊

外部リンク

八尾駐屯地
明野駐屯地

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