中里玲奈

中里 玲奈（なかさと れな）氏は、1995年9月1日生まれ、青森県青森市出身のエフエム青森（AFB）所属のアナウンサーです。

青森県内のリンゴ農家で育った中里氏は、中学3年生の時に経験した東日本大震災が、その後の人生に大きな影響を与えました。インフラが寸断され、避難生活を余儀なくされる中で、ラジオから流れる救援物資の情報や、地域に特化した細やかな情報が、被災した人々の大きな助けとなる状況を目の当たりにしたのです。この経験を通じて、情報伝達手段としてのラジオの重要性、そして地域に寄り添うメディアの力を強く認識し、将来メディアに関わる仕事、特にアナウンサーを志すきっかけとなったと言います。

淑徳大学人文学部表現学科に進学し、メディアや表現について専門的に学びました。在学中には、JFN（全国FM放送協議会）が主催する「JFN学生ラジオCMコンテスト2016」において、応募総数2,000件を超える作品の中から見事、最優秀賞を受賞するという快挙を成し遂げました。この受賞は、ラジオにおける音声表現力や企画力が早くから評価されたことを示しており、アナウンサーという職業への適性を裏付ける出来事となりました。

大学を卒業後、2018年にアナウンサーとしてのキャリアをスタートさせたのは、長崎県のエフエム長崎でした。エフエム長崎では、朝の生ワイド番組「Sunrise Station」を担当し、リスナーに活気あふれる朝を届ける役割を担いました。初めてのレギュラー番組を通じて、生放送ならではの進行スキルや、リスナーとのコミュニケーション能力を培いました。

そして2020年4月、自身の原点である故郷、青森県へのUターンを決断し、エフエム青森へ移籍します。故郷でアナウンサーとして働くという長年の思いを実現させました。移籍と同時に、その年の4月からスタートしたエフエム青森の新しい朝の顔となるワイド番組「Ao-Mor-Ning」のメインパーソナリティに抜擢されます。月曜日から木曜日までの帯番組として、およそ2年間にわたり青森の朝の情報を発信し続けました。

2022年3月に「Ao-Mor-Ning」が終了すると、同年4月からは新たな時間帯への挑戦が始まります。自身にとって初めてとなる夕方のワイド番組「RADI-MOTT!」を担当することになったのです。当初は月曜日と木曜日の担当でしたが、後に水曜日を担当するなど、番組内での役割にも変化がありました。朝とは異なる夕方の時間帯で、その日の締めくくりや明日に繋がる情報、そしてリスナーとの温かい交流を大切にしています。

現在もエフエム青森で、「RADI-MOTT!」（主に水曜担当）を中心に、様々な番組を担当しています。例えば、月曜日のお昼に放送される情報番組「スマイル」や、地域に根差したディープな話題を取り上げる「The シモキターンズ」など、担当する番組は多岐にわたります。

プライベートでは、2023年8月から出産に伴う産前産後休業に入っていましたが、2024年4月には無事に職場復帰を果たしました。仕事と育児を両立させながら、故郷青森のために声を届け続けています。

東日本大震災での経験を原点とし、地域に密着した情報発信の担い手として、エフエム青森で幅広く活躍する中里玲奈氏。その親しみやすい語り口と、故郷への深い愛情が、多くのリスナーに支持されています。これからも、地域に寄り添うアナウンサーとして、その活躍が期待されています。

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