丸の内TOEI

丸の内TOEIについて

丸の内TOEI（まるのうちとうえい）は東京都中央区に位置し、東映が所有する映画館として多くの映画ファンに親しまれてきました。この映画館は、1960年9月20日に「丸の内東映」として開館し、後に「丸の内東映パラス」に改称され、さらに2004年には現在の名称へと変更されました。映画館は2つのスクリーンを持ち、その独特な特徴と多様な上映作品で知られています。

開館から現在までの歴史

東映の現本社である東映会館が開館したのと同じ年に設立されたこの映画館は、60年以上の歴史を有しています。しかし、老朽化が進んでいるため、2025年の夏頃に再開発が予定されており、それに伴い本劇場も閉館する見込みです。今後の映画興行は、ティ・ジョイ系列の映画館（たとえば新宿バルト9やT・ジョイ横浜など）が引き継ぐことになります。これによって、東映の直営館は消滅することになり、同時に東映の本社機能も現在の中央区から京橋エドグランへと一時移転される予定です。また、2029年頃には新たなホテルや店舗を中心とした商業施設の完成が目指されています。

各スクリーンの特徴

映画館には2つのスクリーンがあり、それぞれ異なる役割を果たしています。まず、丸の内TOEI①は定員511人を持ち、主に東映本体の大作映画が上映されているチェーンマスターです。これに対し、丸の内TOEI②の定員は360人で、東映系の中小配給部門や、ムーブオーバーなどの作品も上映されます。このスクリーンは元々、丸の内東映パラスとしてエロ・グロ作品を中心に展開していましたが、1972年に東映洋画が設立されてからは洋画系のチェーンマスターとしての役割を果たすようになりました。1989年には「丸の内シャンゼリゼ」と改名された後、ミニシアター的な洋画が中心になり、最後の方では邦画作品も上映していた時期もあります。

チケットシステムの変化

映画館のチケットシステムも時代とともに変化を遂げています。2009年からは全席指定・定員入替制を導入しており、これによりチケットを事前に購入した場合でも、当日券（日時指定券）への引き換えが必要になりました。これにより、スムーズな入場が可能となっています。また、2019年からはインターネットでのチケット購入ができるシステムも導入され、利便性が向上しています。

このように、丸の内TOEIは長年にわたり映画文化の発展に寄与してきた映画館であり、その歴史やシステムは多くの映画ファンにとって興味深いものとなっています。しかし、再開発によりその幕を閉じることが決まっているため、今後の動向に注目が集まっています。

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