丸山文裕

丸山文裕（まるやま ふみひろ）は、1990年7月1日生まれ、大分県佐伯市出身の日本の陸上競技選手です。長距離種目を専門とし、旭化成陸上部に所属していました。現在は同部の主将を務めています。

高校時代から頭角を現す

大分東明高校時代から、丸山選手は主力選手として全国高校駅伝などで活躍しました。3年時には、1学年下の油布郁人選手がエースとして注目される中、4区を区間3位で走り、チームの5位入賞に貢献しました。また、全国都道府県対抗駅伝にも2度出場し、いずれも高校生最長区間の5区で区間3位と好成績を残しました。

旭化成入社後の活躍

高校卒業後、大学へは進学せずに旭化成に入社しました。入社後は着実に実力をつけ、2013年2月の熊日30キロロードレースでは、川内優輝選手と激しい優勝争いを繰り広げ、わずか3秒差で準優勝しました。この時の記録は1時間29分34秒で、当時日本歴代8位となる好記録でした。翌3月の全日本実業団ハーフマラソンでは、外国人選手に果敢に挑み、ラスト3kmでスパートをかけて1時間01分15秒で優勝を果たしました。この記録も当時日本歴代8位に入るものでした。

故障からの復活

これらの活躍からマラソンでの活躍が期待されましたが、左膝の故障により長期休養を余儀なくされました。2014年11月には手術を決断し、2015年5月のゴールデンゲームズinのべおか5000mで約1年半ぶりにレースに復帰しました。復帰レースでは組トップとなる好走を見せ、復活をアピールしました。また、この時期には、同僚の村山謙太・村山紘太兄弟が世界陸上の参加標準記録を突破するなど、旭化成陸上部全体が盛り上がりを見せました。

駅伝での貢献とマラソン挑戦

2015年11月の九州実業団毎日駅伝では6区を担当し区間賞を獲得、チームの3年ぶりの優勝に貢献しました。2016年のニューイヤー駅伝では、入社7年目にして初出場を果たし、6区を走り、チームの順位を一つ上げて7位で襷をつなぎました。同年3月には、リオデジャネイロオリンピックの日本代表選考レースの一つであるびわ湖毎日マラソンでマラソンデビューを果たしました。レース中盤までは日本人トップを独走しましたが、終盤に石川末廣選手、北島寿典選手らに抜かれ、日本人4位でゴールしました。初マラソンながら2時間09分39秒でサブテンを達成しました。2016年からは旭化成陸上部の主将に就任し、チームを牽引しました。

マラソンでの挑戦と引退

2017年以降はマラソンを主戦場とし、2022年2月の大阪マラソン・びわ湖毎日マラソン統合大会で自己ベストとなる2時間07分55秒を記録し、4位入賞を果たしました。この結果、2024年パリオリンピック選考会であるマラソングランドチャンピオンシップ（MGC）への出場権を獲得しました。しかし、2023年10月のMGCでは、途中棄権となり、パリ五輪出場は叶いませんでした。2024年2月には、第72回別府大分毎日マラソンを引退レースとし、2時間12分28秒で11位となりました。引退後は社業に専念しています。

自己記録

5000m：13分48秒38
10000m：28分28秒94
ハーフマラソン：1時間01分15秒
マラソン：2時間07分55秒

主な戦績

2013年 熊日30キロロードレース 準優勝
2013年 全日本実業団ハーフマラソン 優勝
2015年 九州実業団毎日駅伝 6区 区間賞
2022年 大阪マラソン・びわ湖毎日マラソン統合大会 4位


丸山選手は、駅伝からマラソンまで、長距離走者として常にトップレベルで活躍し、多くのファンを魅了しました。故障からの復活、マラソンへの挑戦、そして引退と、その競技人生は多くの人々に感動を与えました。

外部リンク

陸上部選手・スタッフ紹介 丸山文裕 - 旭化成

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