丸山権太左衛門

丸山権太左衛門の生涯

丸山権太左衛門（まるやま ごんだざえもん）は、1713年に陸奥国（現・宮城県登米市）で生まれた大相撲力士です。彼の本名は芳賀銀太夫であり、七ツ森部屋に所属していました。丸山は仙台藩の出身で、相撲界での評価は高く、後に第3代横綱に昇進します。

幼少期と初土俵

彼は陸奥国遠田郡中津山村で育ち、早い段階から相撲に魅了されていました。元文年間に入門し、初めて土俵に上がったのはこの頃とされています。丸山は当初、家老の家来として江戸見物に出かけましたが、その体重と歩き方の不器用さから、旅の途中で草鞋を踏み潰し、いつも徹夜で編み直す羽目になりました。江戸までの道のりは容易ではなく、彼はさまざまな苦労を乗り越え入門に至ったと伝えられています。

横綱としての道

1737年、丸山は西大関として大阪での興行に出場。その後、数年間の間、記録はありませんが、1744年には東大関として京二条河原での興行にも出場しました。1749年までに京や大阪の興行において、すべて大関としてその力を発揮しています。彼の相撲スタイルは得意ではなかったが、その突っ張り技には力があり、対戦相手はなかなか立ち上がれなかったと言われています。

突然の死

丸山権太左衛門は、1749年に長崎で巡業中にその生涯を閉じました。35歳という若さでの死因は赤痢の可能性が高いとされています。彼の死は相撲界に大きな影響を与えました。彼は横綱としての名声を持ちながらも、実際の相撲界での活躍は短命に終わったのです。

横綱としての佇まい

丸山が歴代横綱に名を刻む理由は、その存在が一部文献に記されているためです。1789年には「過去に綾川、丸山に免許を与えたが、その記録は失われた」といった記載があったことが背景としてあります。現在では彼は3代目横綱として公認されていますが、その実力や活躍ぶりは他の横綱と比較されることが多々あります。

伝説上の横綱として

丸山権太左衛門は、初代横綱と伝えられる明石志賀之助や第2代とされる綾川五郎次と共に、伝説上の横綱とも見なされています。ただし、彼の実在は確実であり、相撲史の中で語り継がれています。綾川との順序が逆であるという説も浮上しているものの、彼の実力は現代の基準で見ても横綱と言って差し支えないものだったとされています。

最後に

丸山はその強力な肉体で知られ、特に五斗俵に筆を差し込み文字を書くという逸話が残っています。彼が詠んだ「ひと握り　いざ参らせん　年の豆」という句は、丸山の力強さと精神を象徴する言葉として今も語り継がれています。相撲史に名を刻んだ彼の生き様は、今でも多くの人々に影響を与え続けています。彼の銅像は宮城県の道の駅米山に立っており、その存在を今に伝えています。

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