丸岡城

概要

丸岡城（まるおかじょう）は、福井県坂井市に位置する歴史的な平山城です。この城は、別名を霞ヶ城とも呼ばれており、江戸時代には丸岡藩の藩庁として機能していました。現存12天守の一つであり、文化的な価値が高いとされていますが、現在は史跡としての指定はありません。

城は福井平野の丸岡市街地の東側に位置しており、小高い丘陵の上に築かれています。この城は近世に山麓部分が増築され、周囲には五角形の内堀が設けられたことが特徴的です。また、安土桃山時代に建てられたと考えられている天守は重要文化財として扱われています。他にも、石垣や一部の城門が現存しており、複数の建物が移築されて今もなお使われています。

「霞ヶ城」の名称の由来には、合戦の際に大蛇が出現し霧を吹いて城を隠したという伝説があることから来ています。また、2015年の坂井市による国宝化を目指す活動も注目されています。2019年には、現存する天守の建造時期が江戸時代の寛永年間（1624年-1644年）であるとの報告もなされました。

最近では、歴史的風致維持向上計画が策定され、城山の整備などが進められています。この計画は、国からの認定を受けることで、さらなる支援を得ることが期待されています。457

歴史・沿革

丸岡城は1575年に織田信長によって一向一揆が制圧された後、柴田勝家の甥、勝豊が城を築きました。1576年に勝豊が豊原から丸岡に拠点を移し、1582年の本能寺の変後には安井家清が城主となりました。その後、さまざまな城主が交代し、最終的に本多成重が丸岡藩の初代藩主となります。

天守が築かれたのは寛永年間とされ、正保年間に現在の城郭が整備されました。その後、1700年代にはお家騒動が起き、丸岡藩は改易となり有馬氏が城主になります。この城は平安時代から明治維新までの間、重要な役割を果たしました。

近代に入ると、1871年の廃藩置県により丸岡城は県庁として利用されましたが、廃城令により多くの構造物が解体されました。天守は1901年に買い戻され、公園として整備されることになりました。1948年に福井地震で倒壊した後、1955年には再建され、現在に至ります。

言い伝えと伝説

丸岡城にまつわる伝説の一つとして「人柱お静」があります。城の建設中に天守台の石垣が崩れ続け、工事が進まなかったことから、人柱を立てることが決まり、未亡人のお静が人柱として選ばれました。彼女の思いが成就されないことに恨みを抱き、彼女の霊が大蛇となって城に災いをもたらしたとされています。このような伝説は地元の人々にも語り継がれています。

交通アクセスとイベント

場所は福井県坂井市丸岡町霞町に位置し、北陸新幹線福井駅または芦原温泉駅からバスでアクセス可能です。また、丸岡駅からもバスが出ており、多様なアクセス手段が用意されています。

毎年開催される「丸岡城桜まつり」や「丸岡古城まつり」などの地域のイベントがあり、観光地としての魅力も高まっています。また、日本100名城のスタンプ設置場所にもなっており、歴史愛好者や観光客にとって重要なスポットとなっています。

特に「霞ヶ城公園」として名所にもなっており、多くの観光客が訪れる場所となっています。

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