久保田貴士

久保田貴士調教師：500勝達成と輝かしい経歴

久保田貴士氏は、日本中央[[競馬会]]（JRA）美浦トレーニングセンターに所属する調教師です。競馬界の名家、久保田家の一員として、彼は幼少期から馬と深く関わってきました。父は元JRA調教師の久保田敏夫氏であり、その影響は彼のキャリアに大きな役割を果たしていると言えるでしょう。

久保田氏は、少年時代は野球に熱中していましたが、1978年に美浦トレーニングセンターが設立されたことをきっかけに、乗馬を始めます。江戸崎西高等学校（現・江戸崎総合高等学校）在学中には、国体で優勝するほどの腕前となり、その実力から明治大学への推薦入学を果たしました。

大学在学中は、馬術にのめり込み、1987年から1989年にかけて全日本学生馬術選手権大会個人部門で3連覇を達成するなど、数々のタイトルを獲得。国内にとどまらず海外でも活躍し、学生時代の馬術界において卓越した才能を示しました。

大学卒業後は、イギリスの著名な調教師であるクライヴ・ブリテン厩舎で2年間の実地研修を行い、国際的な視野と技術を磨きました。研修後には、ジャパンカップに遠征したテリモンの遠征主任として来日するなど、早くから競馬界で経験を積みました。

1992年、JRA競馬学校厩務員課程に入学。卒業後、美浦の柴田欣也厩舎に所属し、厩務員としてのキャリアをスタートさせます。その後、調教助手資格を取得し、複数の厩舎で経験を積みました。高橋祥泰厩舎では、タイキフォーチュンやサウスヴィグラスといった活躍馬の調教に携わり、指導力と技術を向上させました。

2002年、調教師試験に合格。1年間の技術研修を経て、2003年3月に調教師として開業しました。初勝利は開業から約1ヶ月後のことでした。開業当初は年間勝利数が少なかったものの、着実に経験と実績を重ね、2004年には年間勝利数を二桁に乗せました。その後は、年間20勝台を維持するなど、安定した成績を収めるようになります。

2007年には、ワイルドワンダーでアンタレスステークスを制覇し、重賞初勝利を挙げました。同年のJRA通算100勝達成、そして2007年と2009年には優秀調教師賞を受賞するなど、この頃から頭角を現し始めました。

その後も活躍は続き、2011年にはJRA通算200勝、2015年にはJRA通算300勝を達成。そして2015年には、マリアライトでエリザベス女王杯を制し、GI初勝利を飾りました。

2019年にはJRA通算400勝を達成し、さらに2023年にはJRA通算500勝という偉業を達成しました。これは、現役調教師の中でもトップクラスの実績と言えます。

久保田厩舎からは、ワイルドワンダー、ドラゴンファイヤー、ストロングガルーダ、マリアライト、ストロングサウザー、イルーシヴパンサー、シーズンリッチ、ロスコフなど、数々の活躍馬が輩出されています。これらの馬たちは、久保田氏の卓越した調教技術と馬への深い愛情によって、それぞれの能力を最大限に発揮しました。

久保田貴士氏の500勝達成は、長年の努力と経験、そして馬への深い愛情の結晶と言えるでしょう。今後の活躍にも期待が高まります。

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