久保裕也 (サッカー選手)

プロフィール

久保裕也（くぼ ゆうや）は、1993年12月24日生まれ、山口県山口市出身のサッカー選手です。ポジションはフォワード（FW）およびミッドフィルダー（MF）を務め、現在はメジャーリーグサッカー（MLS）のFCシンシナティに所属しています。元日本代表としても活躍しました。

生い立ちとプロ入り前

警察官の父と合気道家の母を持つ格闘技一家に育ち、5歳からサッカーを始めました。厳しい父親のもと、「グレる暇がなかった」と語るほど、ストイックにサッカーに打ち込みました。小学生時代はディフェンダー（DF）でしたが、中学校でフォワード（FW）に転向。京都サンガF.C.のスカウトの目に留まり、同級生の原川力選手とともに下部組織に加入しました。中学3年時には全国中学校サッカー大会に出場し、国体にも山口県代表として出場するなど、早くからその才能を発揮しました。

2009年、京都サンガF.C.U-18に入団し、立命館宇治高校に進学。高校1年生から背番号9を背負うなど、将来を嘱望されました。2010年には2種登録選手としてトップチームに帯同し、後にユースチームの中心選手として「京都サンガF.C.ユース黄金世代」を牽引しました。

2011年、高校3年生で再びトップチームに登録され、J2リーグ開幕戦でプロデビュー。その試合で初ゴールを記録し、17歳でチーム最多得点を挙げるなど、鮮烈な印象を残しました。天皇杯では決勝ゴールを決めるなど、重要な局面で活躍しました。

プロキャリア

京都サンガF.C.

2012年、トップチームに昇格。開幕戦からスタメン出場するも、不運が重なりなかなかゴールを奪えず、苦戦を強いられました。しかし、2013年にはスーパーサブとして活躍し、ハットトリックも達成するなど、チームを牽引しました。

BSCヤングボーイズ

2013年、スイス・スーパーリーグのBSCヤングボーイズへ完全移籍。当初は監督やクラブ幹部に知られていませんでしたが、練習でその才能が認められ、すぐにトップチームでの起用が決まりました。デビュー戦でゴールを決めると、その後もコンスタントに得点を重ね、チームの躍進に貢献しました。UEFAヨーロッパリーグでは日本人2人目となる1試合2得点を達成するなど、欧州でもその実力を示しました。

2015-16シーズンにはリーグ戦29試合で9ゴール6アシストを記録するなど、主力として活躍しました。オリンピック予選のシーズン終盤には怪我で欠場しましたが、2020年まで契約を延長しています。2016-17シーズンのUEFAヨーロッパリーグ予選では2得点を決める活躍を見せました。

KAAヘント

2017年1月、ベルギーのKAAヘントにクラブ史上最高額の移籍金で加入。デビュー戦でフリーキックを決めるなど、移籍後すぐに活躍を見せ、「日本のマラドーナ」「日本のメッシ」と評されました。2017-18シーズンには、シーズン二桁得点を記録しました。

1.FCニュルンベルク

2018年8月、ドイツ・ブンデスリーガの1.FCニュルンベルクへ期限付き移籍。リーグ戦22試合に出場しましたが、得点は1点にとどまり、チームは2部降格となりました。

FCシンシナティ

2020年1月、MLSのFCシンシナティへ移籍。2021年はボランチでの起用が多く、自身初のシーズン無得点で終わりました。

日本代表

世代別代表

各年代別の日本代表として活躍し、2009年の豊田国際ユースサッカー大会ではMIP賞を受賞。2011年にはAFC U-19選手権予選で8得点を挙げる活躍を見せました。2016年にはリオデジャネイロオリンピックアジア最終予選で3得点を挙げ、チームの五輪出場権獲得に大きく貢献しました。しかし、本大会直前にクラブの事情で出場辞退となりました。

A代表

2012年に日本代表に初選出されましたが、試合出場はなりませんでした。2016年、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督により再び代表に招集され、オマーン代表戦でA代表デビュー。2017年にはW杯最終予選で初ゴールを含む2試合連続ゴールを記録しました。しかし、W杯本大会メンバーには選出されませんでした。

プレースタイル

左右両足から繰り出す強烈かつ正確なシュート、広いシュートレンジを生かしたミドルシュートが武器です。ドリブル突破にも優れ、決定機を演出する能力も高いです。元日本代表コーチの大木武氏は「今まで見てきた日本人選手で一番シュートが上手い」と評しています。また、アルベルト・ザッケローニ元日本代表監督は久保選手を「なんでも器用にこなせる近代的なFW」と評価しています。

人物・エピソード

ストイックな性格で知られ、スイスでは通訳なしで生活し、サッカー漬けの日々を送っていました。自宅の庭で一人ボールを蹴る姿や、カーテンのない部屋での生活が密着取材で紹介され、話題になりました。憧れの選手にダビド・ビジャ、柳沢敦を挙げています。


肘を叩くゴールパフォーマンスは、ヤングボーイズ時代にチームメイトと編み出したもので、スイスで話題となりました。また、2014年にはフィリピンへの支援チャリティーマッチに出場し、ロナウドやジダンなどと対戦し、2ゴールを挙げています。

2018年には一般女性と結婚しています。

タイトル

個人

豊田国際ユースサッカー大会・MIP：2009年

代表

AFC U-23選手権：2016年

その他の情報

左右両足での精度の高いシュートとミドルシュートが得意
パスを受けるとスピードに乗ったドリブルでチャンスを作る
トップ下やセカンドトップ、ウイングなど攻撃的なポジションをこなせる
ストイックな性格で、サッカーに全てをかける姿勢が特徴

外部リンク

久保裕也 - Olympedia
久保裕也 - National-Football-Teams.com
久保裕也 - Soccerway.com
久保裕也 - Soccerbase.com
久保裕也 - FootballDatabase.eu
久保裕也 - WorldFootball.net
久保裕也 - Transfermarkt.com
久保裕也 - FIFA主催大会成績
久保裕也 - UEFA
久保裕也 - J.League Data Site
久保裕也 (@kuboyuya31) - Instagram
久保裕也 (@@k_yuya31) - X
Brazil 2014 Stars to Watch: Yuya Kubo FIFA TV (※動画 YouTube)
久保裕也 オフィシャルウェブサイト

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