久津川古墳群

久津川古墳群の概要

久津川古墳群（くつかわこふんぐん）は、京都府の城陽市に広がる古墳群であり、一部が国の史跡に指定されています。この古墳群は、近畿日本鉄道の久津川駅から東側に流れる大谷川の周辺に位置しており、平地や丘陵部に数多くの古墳が点在しています。地域的には、久津川車塚古墳の近くに集中していますが、関連する小規模な古墳を含めると、おおよそ150基に達するとも言われています。近年では宅地開発が進行し、古墳の損失も懸念されている状況です。

古墳群の中でも特に重要な位置を占めるのが、久津川車塚古墳と丸塚古墳の2基です。元々はこれらの古墳が「久津川車塚・丸塚古墳」の名称で国の史跡に指定されていましたが、2016年には芭蕉塚古墳と久世小学校古墳も追加され、現在は「久津川古墳群」として知られています。また、別に芝ヶ原古墳も国の史跡に指定されている点が特徴です。

主要な古墳

久津川古墳群には多様な形状の古墳が含まれており、代表的なものには以下のような古墳があります：

• - 久津川車塚古墳：国の史跡に指定されており、山城地域でも最大規模を誇る前方後円墳です。この古墳からは竜山石製の長持形石棺が発見されています。
• - 丸塚古墳：こちらも国の史跡に指定され、帆立貝形をした独特な形状を有しています。
• - 芭蕉塚古墳：この前方後円墳も国の史跡であり、歴史的な価値が高いです。

また、青塚古墳、赤塚古墳、梶塚古墳など、他にもさまざまな古墳が存在しますが、その一部は住宅地の開発により、姿を消してしまっています。例えば、指月塚古墳は城陽市立久津川小学校内に位置していたものの、現在は建物の下敷きとなり失われています。

文化財と遺跡

久津川古墳群には、さまざまな文化財が埋蔵されています。重要文化財の一つとして、久津川車塚古墳から出土した鏡などの考古資料があります。さらに、久津川に関連するその他の遺跡も国の史跡として保護されています。

• - 平川廃寺跡や久世廃寺跡など、これらも国の史跡に指定されており、歴史的な背景を持つ場所です。

アクセスと周辺情報

久津川古墳群へのアクセスは非常に便利で、近畿日本鉄道の久津川駅から徒歩で約10分から45分程度で到着することが可能です。また、JR奈良線の城陽駅からも同様の所要時間でアクセスができます。このように、交通の便が良いため、訪れる観光客にとってもアクセスしやすい場所となっています。

久津川古墳群は、歴史と文化が交錯する場所であり、その豊かな遺産を感じることができる貴重なスポットです。地元の人々にとっても誇りであり、今後も大切に保護されていくことが期待されます。

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