久留米信愛短期大学

久留米信愛短期大学の概要

久留米信愛短期大学（くるめしんあいたんきだいがく）は、福岡県久留米市に位置する私立の短期大学で、1968年に設置され、2023年にその歴史を閉じました。設置主体は学校法人久留米信愛学院であり、短大の通称は久留米信愛または信愛短大として地域に親しまれました。

学校の設立と概要

この短期大学は、1968年に食物栄養科を設置し、当初は定員100名という小規模なスタートを切りました。その後、学生数の増加に伴い、学科が増設されていきました。最大で3つの学科が開設され、2021年度には学生の募集を終了し、長い歴史に終止符を打ちました。

教育理念と特色

久留米信愛短期大学は、キリスト教の教えに基づいた真の価値観を持つ人間の育成を目指し、以下のような教育理念を掲げていました。

• - キリスト教に根ざした教育
• - 個々の尊重を重視する教育
• - 能力開発を重視する教育
• - 自立した人間を育成する教育
• - 社会貢献に寄与する人間の形成

教育プログラムには、宗教教育が必須であり、カトリックの理念を基にした特色あるカリキュラムが組まれていました。例えば、必修科目として「キリスト教概論」や「信愛教育」が導入されていたことが特筆されます。

学風と特徴的な行事

この大学では、カトリック系の特色を反映した行事が数多く行われていました。聖母祭や練成会、み言葉の祭儀といった宗教的儀式が伝統的に実施され、学生による青春のひとときを祝う場となっていました。また、かつては制服の着用が義務付けられていましたが、2008年度から私服化され、学生の自由度が増しました。

学科の歴史

1968年の設立以降、学科の名称や体制は徐々に変化していきました。設立当初の食物栄養科から始まり、1979年には幼児教育学科が新設されました。1988年には食物栄養科が生活学科に改組され、近年では情報社会学科が設置され、2004年には特色ある大学教育支援プログラムにも採択されました。

資格取得と進学実績

学生はフードデザイン学科で栄養士資格を、幼児教育学科で保育士資格を取得することができました。これにより、短大の卒業生は多くの必要な資格を身につけ、豊富なキャリアパスを選ぶことができました。進学率も高く、久留米大学や長崎大学などへの編入学の実績があることが知られています。

学生生活と設備

学生生活も充実しており、クラブ活動やサークル活動が盛んでした。体育系の新体操や剣道のクラブ活動に加え、文化系の華道や茶道のクラブも存在し、学生同士の交流の場を提供していました。また、学園祭「信愛祭」では学生自らが作成した作品を披露する場として賑わいを見せていました。キャンパス内には図書館やチャペルもあり、学びと精神的な成長をサポートする環境が整えられていました。

終焉と今後

残念ながら、2023年にセンター試験などの新制度に対して対応が難しくなり、久留米信愛短期大学は短期大学としての役割を終えることとなりました。これにより、学生たちは新たな道を歩み出していることでしょう。久留米信愛短期大学の教育実践や地域貢献は、今後も多くの人々に記憶され続けていくことでしょう。

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